北海道の北に位置している島、樺太はどれほど寒いのか?

  年末から年明けに欠けてパソコンが使えない環境であったため、更新が途絶えたため、久しぶりの更新になります。そして、本日は北海道の更に北新している島である樺太について書いていきます。

1. 樺太とは

 樺太とは北海道よりも更に北に位置している細長い島であり、樺太という名称はアイヌ語にちなみます。また、樺太は世界的に見るとサハリンという名称で呼ばれることの方が多く、こちらは満州語にちなみます。

 そして、樺太の環境は非常に過酷であり、居住が難しいこともあるためそこまで大きな島のようには思われていませんが実は樺太は台湾の倍以上の面積を有しており、北海道に迫るほども大きさがあります。

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地球を球体としてみた地図での台湾と樺太

 上地図は三次元的に表した地図であり、正確な面積を示しており、確かに樺太の面積は台湾よりも大きく見えます。

 また、樺太は一見するとシベリアの島のようにも思われがちでありますが実はシベリアではありません。シベリアとはロシアの北アジア全体のように思われがちでありますが実はこれよりも範囲が狭く、カムチャツカ半島ウラジオストクなどはシベリアではなくシベリアの範囲はもう少し狭くなっています。

 では、樺太はどこの島かというと満州の島という見方があります。満州とは一般的な考えだと中国の東北部のイメージがありますが実はロシアの一部も満州に含まれており、沿海州全域、アムール州全域、ハバロフスク地方の南部は外満州(中国の方は内満州)に属しています。それに加えて樺太満州の一部という考え方もあり、前述したように樺太の別名であるサハリンも満州語に由来しています。

 

2. 極寒の島

2.1 樺太の気候

 樺太は北海道よりも北部に位置しているため、当然北海道よりも気温は低くなっていますが実はその気温は想像以上に低く、北海道とは比にならないほどであります。そのため、樺太は南部でさえ北海道で最も寒い地域よりも気温が低くなっており、北部ともなると年平均気温が氷点下になるほどです。

 北海道の気候の大半は冷帯湿潤気候(Dfb)となっており、全体的に見ても寒冷な気候であるが南端部は夏の気温が高く冬場もそこまで冷え込まない温暖湿潤気候(Cfa)となっており、全域が寒冷地というわけではありません。

 しかし、樺太の場合は温帯が一切存在しておらず全域が冷帯となっています。樺太の気候は簡単に言うと南部が冷帯湿潤気候(Dfb)であり、北部が夏の短い亜寒帯湿潤気候(Dfc)となっており、北部の方が夏の気温も冬の気温も低くなっています。

 では、ここからはDfb, 及びDfc気候について書いていきます。Dfb気候の特徴は暖かい月が比較的多いことであり、以下の条件を満たしています。

  • 最寒月平均気温がマイナス38 ℃~マイナス3 ℃以下 (冷帯Dであるかつ冬季極寒dでは無い)
  • 最暖月平均気温が10~22 ℃ (寒帯Eでないかつ夏期高温aでは無い)
  • 降水量が乾燥限界以上 (乾燥帯Bでは無い)
  • 冬季の最も少ない降水月の降水量が夏期の最も多い月の10分の1以上である (冬季少雨wでは無い)
  • 夏期の最も少ない降水月の降水量が冬季の最も多い月の3分の1以上である (夏期少雨sでは無い)
  • 平均気温が10 ℃以上の月が4~11ヶ月である (夏期の短いcでは無い)

 この中で一番下の条件がbとcを分けるものとなっており、仮に平均気温が10 ℃以上の月が1~3ヶ月の場合は夏の短い亜寒帯湿潤気候(Dfc)となり、前述したように樺太北部がこの気候に属しています。

 このように樺太の気候は比較的簡単なものとなっており、高山部を除くとDfbとDfcの二種類しかありませんがここからは実際に樺太の気候について書いていきます。

2.2 南部と北部の気候

 樺太の中で最も人口の多い都市であるユジノサハリンスクは北緯46分58度に位置しています。そして、この都市は樺太の居住地の中では人口が唯一10万人を上回っており、気候も樺太の中ではかなり温暖であります。

 しかし、あくまで樺太の中での話なので北海道とは比にならないほど寒く、日本一寒い居住地で知られている陸別町よりも最寒月が低くなっています(最寒月最低気温は陸別の方が低い)

 そのため、比較的温暖なユジノサハリンスクでさえ非常に寒くなっており、樺太が北海道とは比にならないほど寒いことが分かります。

 けれども北樺太ユジノサハリンスクとは比にならないほど寒く、北緯51度49分に位置しているノグリキは年平均気温が氷点下1.4 ℃とウランバートルよりも寒く、冬場の気温もほぼ同緯度のシベリア内陸の都市イルクーツクと同じぐらい低くなっています。

 では、ここからはユジノサハリンスクとノグリキの気温について書いていきます。

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樺太の気候は非常に過酷なものとなっている

 ユジノサハリンスクの最寒月である1月の平均気温はマイナス12.2 ℃であり、この気温は緯度の割に非常に低く、更に最暖月である8月の気温も17.3 ℃と低いため、年平均気温はわずか2.8 ℃しかありません。しかし、10 ℃を超える月は6~9月の4ヶ月間あるため、ユジノサハリンスクの気候は亜寒帯湿潤気候(Dfc)ではなく、夏期が冷涼な冷帯気候(Dfb)となっています。

 それに対してノグリキはユジノサハリンスクと比較しても非常に気温が低く、最寒月である1月の気温はマイナス18.2 ℃と同緯度のロンドンよりも20 ℃以上も低く、更に最暖月の8月でさえ15 ℃を下回っているため、年平均気温でさえ氷点下となっています。加えて10 ℃以上の月は3ヶ月しか無いため、気候は亜寒帯湿潤気候となっており、ノグリキが極めて寒いことが分かります。

 最後にユジノサハリンスク、ノグリキ、及び日本一寒い都市である北見の気温をグラフで比較していきます。

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日本一寒い都市北見も樺太と比較すると温暖である

 北見と樺太は地理的に近く、特に間に山脈等も無いため気温の傾向としては似たようなものとなっています。しかし、気温に関しては樺太の気温の方が明らかに低くなっており、日本一寒い都市である北見でさえ樺太と比較するとかなり暖かい気候であることが分かります。

 そのため、北海道は日本の中では群を抜いて寒いものの樺太と比較すると非常に暖かく、樺太の気温がいかに低いかが分かります。

 以上のことより、北海道の北に位置している島、樺太は地理的には北海道と近いものの気候に関しては大陸性が強くなっており、北海道とは比較にならないほど寒冷であることが分かります。