世界一雨の多いところの降水量はどれほどなのか?

 今までは気温に関して書いてきましたが本日は降水量をテーマに書いていきます。

 

1. 日本の降水量と近くにある砂漠

 日本の降水量は世界的に見ても非常に多い方であり、ほぼすべての地域で年間で1,000 mmを超えています。そのため、日本には砂漠が一切存在しておらず、砂漠は一見すると珍しい地形のように思われがちでありますが実は世界には思った以上に砂漠が多いです。

 砂漠と言うとアラビア半島北アフリカのような日本から遠いところに位置しているイメージがありますが実は日本のすぐ近くにも砂漠は存在しており、その砂漠とはゴビ砂漠であります。ゴビ砂漠はモンゴルに位置している砂漠であり、意外にも北京のすぐそばにあります。

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北京とゴビ砂漠は意外に近い

 上図の赤線で囲まれた領域は北京市内であり、そのすぐそばには黄土色の地形が広がっています。この地形こそがゴビ砂漠であります。そして、日本列島もゴビ砂漠の近くに位置していることがこの図からもわかり、日本と砂漠は無縁そうに思われていますが意外に近くに砂漠が存在していることが分かります。

 そして、砂漠は世界中に分布しているため、降水量の少ない地域は世界的に見ても多くありますが反対に日本よりも降水量の多い地域はかなり少なく、基本的には熱帯に多く分布しています。

 では、ここからは降水の多い日本で最も降水の多い場所と世界一降水の多い場所について書いていきます。

 

2. 世界一降水量の多い所は冬場の降水量が非常に少ない

 日本で最も降水量の多い所は三重県尾鷲市であり、これはかなり有名です。尾鷲は降水量の多い日本の中でも極端に降水の多い地域であり、その降水量は日本の平均降水量の2倍以上となっています。

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尾鷲市の位置

 では、どれほど降水量が多いかというと4,000 mm近くにも及び、これほどまでに降水量が多い理由は沖合に流れる黒潮が原因であり、黒潮は暖流です。暖流が流れている場所はほかの場所と比べて水温が高く、水温が高いと水が蒸発しやすく大量の雲が生成ます。

 そして、ここで生成された雲は尾鷲の背後に位置している紀伊山地を超えようとするが標高が高いと空気が冷やされるため、大量の水蒸気は水となり、この水こそが尾鷲に大雨をもたらします

 そのため、尾鷲は降水日数こそ極端に多くないものの一度に降る雨の量が極端に多く、まるで熱帯のスコールのように降り注ぎます。

 では、ここで尾鷲の降水量がどれだけ多いかを示していきます。尾鷲の気候は比較的暖かめであり、最も寒い月の平均気温も6 ℃を超えています。そして、似たような気温の系こをを示す浜松の降水量と比較します。

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浜松を遙かにしのぐ尾鷲の降水量

 驚くべきことに尾鷲の降水量はどの月でも浜松の降水量を上回っています。更に3月から11月の計9ヶ月の月の降水量は浜松で最も降水量の多い9月の降水量をも上回っています

 その中でも9月の降水量は692 mmと日本のほかの地域ではあり得ないほど多く、しかもこの降水量が平均降水量であることを考えると年によっては1,000 mmを超えるときもありそうです

 また、このように書くと浜松の降水量が少ないようにも思われますが浜松は日本の中でも降水量の多い地域であり、その降水量の多い浜松と比較してこれほど多いことを考えると尾鷲の降水量がいかに多いかが分かります。

 このようにいくら降水量の多い日本と言っても尾鷲のような場所があることには驚きであり、尾鷲は世界一降水量の多い所と並べても謙遜が無いようにも思われます。しかし、実際にはこの尾鷲をも圧倒する降水量の場所も存在しており、その世界一降水量の多い場所をこれから書いていきます。

 

 世界一降水量の多い場所はどこにあるかというとインドのチェラプンジと言う町であり、チェラプンジはヒマラヤ山脈の麓に位置しています。

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背後にヒマラヤのそびえ立つチャラプンジ

 チェラプンジは東南アジアと南アジアの境目付近に位置している町であり、緯度は那覇よりも少し低いぐらいではありますが高原上に位置しているため夏でもそこまで気温は高くはなりません。

 そして、尾鷲市は多少の偏りはあったものの年中降水量が多かったのでチェラプンジも年中降水量が多そうに見えます。しかし、12月の降水量は29mm、1月の降水量は11 mmと正直言って少なく、これのどこが世界一の降水量の町のようにも思われます。

 実はチェラプンジはモンスーンの影響が非常に大きい気候となっており、尾鷲と比較すると

  • 夏と冬の降水量が異常なレベルで両極端である
  • 雨期の降水量は尾鷲とは比較にならない

と言う特徴を持っています。

 では、実際にチェラプンジと尾鷲の降水量を比較していきます。

↓ チェラプンジの降水量

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圧倒的な降水量のチェラプンジ

 チェラプンジの降水量は乾期を除くと豪雨を通り越して爆弾レベルの降水量となっており、口径降水量が1,000 mmを超える月は5回もあります。その中でも7月の降水量は何か間違いがあるのでは無いかというような量となっており、その平均降水量は3,272 mmと尾鷲の降水量の85 パーセントにも及びます。

 更にほかの月の降水量も多いため、年間の降水量は1万 mmをも超えており、まさかの5桁の降水量となっています。そのため、グラフではあれだけ降水量の多い尾鷲をも圧倒するものとなっており、世界一と日本一がどれほど違うかと言うことが一目で分かります。

 また、言うまでもありませんがチェラプンジの莫大な降水は尾鷲と同じように水蒸気を多く含んだ空気がヒマラヤ山脈を越えるときに冷やされ、麓のチェラプンジに多量に注ぐことで発生しています。

 

 以上のことより、世界一降水量の多い町は冬場の降水量こそ少ないものの夏場の降水量は雨が爆弾のごとく降り注ぐため異常なレベルで多く、合計降水量も5桁となっています。