DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

中央アジア一発展している国 ウズベキスタン

 今回はウズベキスタンについて書いて行きたいと思う。

目次

1. ウズベキスタン

1.1 ウズベキスタンとは

 ウズベキスタン(Uzbekistan)は中央アジアの国であり、ウズベキスタンの名称はウズベク人(Uzbek)の国(istan)に由来している。これは他の中央アジアの国とアフガニスタン, およびパキスタンも同じようになっており、ロシア連邦を構成するバシコルトスタン(Bashkortostan)共和国もこの名称となっている。

 そして、ウズベキスタンの面積は日本の国土面積よりかは広いものの中央アジア最大の面積を誇るカザフスタンの面積を大幅に下回り、中央アジアの中で最も南に位置しているトルクメニスタンよりも若干狭い。

 しかし、ウズベキスタンの最大の特徴の一つとも言えることは人口が多いことであり、ウズベキスタンの人口は中央アジアで最大であると同時に中央アジアの人口の半分近くも占めているほどである。

 そのため、ウズベキスタンは中央アジアの国の中では最も発展しており、首都のタシュケント(Tashkent)は中央アジア最大の都市である。また、タシュケント以外にもサマルカンド(Samarkand)が非常に有名で、サマルカンドは中央アジアの都市の中では最も有名な都市とも言える。

 このようにウズベキスタンは中央アジアの中で最も発展しているため、中央アジアの国の中ではカザフスタンと並んで最も有名な国であり、面積のカザフスタンに対して人口のウズベキスタンとも言える。

 しかし、ウズベキスタンの気候が快適かと言うとそうでは無く、海からの距離が非常に遠いため砂漠が広がっており、更に重要な水源であったアラル海が悲惨な状態となっているため、ますます過酷な環境と化している。

 そのため、ウズベキスタンは全体的に乾燥した気候であり、更に緯度も高いため冬場の気温は非常に低く、その一方で夏場の気温は緯度の割にはかなり高い。

 そして、先ほど海からの距離が非常に遠いと書いたが実はウズベキスタンには他の国には見られない特徴があり...

1.2 二重内陸国

 ウズベキスタンの最大の特徴は二重内陸国であり、二重内陸国とは二回国境線を超えないと海に出られない国のことである。

 ウズベキスタンは周辺を他の国に囲まれた内陸国であるがウズベキスタンと国境を接している国はカザフスタン, キルギス, タジキスタン, トルクメニスタン, アフガニスタンであり、これらの国はいずれもイスタン国ばかりである。そして、イスタン国はパキスタン以外は全て内陸国であるため、ウズベキスタンは内陸国だけに囲まれている国であるため、結果として二重内陸国となるわけである。

 更に、この中でアフガニスタン以外は全て中央アジアの国であり、ウズベキスタンは唯一中央アジアの全ての国と国境を接しているであるため、人口だけではなく、位置的にも中央アジアの中心と言える国である。

 では、他の中央アジアの国はどの国と接しているかについて表で表していきたいと思う。

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 この中で赤字は内陸国を示しており、中央アジアの国は更に太字で示している(少しわかりずらいがアフガニスタンのみ中央アジアではない内陸国である)。

 この図から分かるようにウズベキスタンは内陸国では無い国と接しており、これらの国はトルクメニスタンを除いて中国やロシアのような国土面積の極めて大きな国と接しているため、海から遠くても二重内陸国では無い(トルクメニスタンはイランと接している)。

 このようにウズベキスタンは世界的に見ても珍しい二重内陸国であるが実は二重内陸国はもう一つあり、それはヨーロッパのリヒテンシュタインであるがリヒテンシュタインは余りにも面積が狭いミニ国家であるため、二重内陸国と言えるかが怪しく、ある程度の面積を有する二重内陸国は世界中の国の中でもウズベキスタンのみとなる。

2. ウズベキスタンの自然

2.1 キジルクム砂漠

 キジルクム砂漠(Kyzylkum Desert)はウズベキスタンに広がっている砂漠であり、カザフスタンにも若干またがっている。キジルクムとはテュルク諸語で「赤い砂」を意味しており、kyzylは赤, kumは砂を意味している。

 この名称と似たような名称の砂漠にはトルクメニスタンのカラクム砂漠(Karakum Desert)があり、karaは黒を意味するため、カラクムとは黒い砂を意味している。

 そして、これらの砂漠は高圧帯の領域と比べると北に位置しているため、アラビアやサハラのような亜熱帯砂漠では無く、海から遠い内陸砂漠である。実際にウズベキスタンは面積の広い二重内陸国であるため、海からの距離が非常に遠く、最も海から近い場所でも1,000 kmほども離れているため水が届かず、乾燥するのである。

 しかし、キジルクム砂漠には多くの資源が眠っており、カラクム砂漠にも多くの天然ガスが埋蔵している。けれどもカラクム砂漠のほうは余りにも天然ガスが豊富過ぎ、それが仇となってしまった事例がある。それはダルヴァザの地獄の門であり、有毒ガスを消そうと火をつけた結果、予想以上に多くの天然ガスが埋蔵していたため、50年近くたった今でも火が消えない状態となってしまった。

 そのため、現在でも猛烈に燃えている状態となっており、後述するアラル海と並んで中央アジアの大問題となってしまったがこちらは観光名所として一応機能しているため、ましと言えばましと言えるが...

 ちなみに天然ガス以外にも金も埋蔵しており、砂漠には多くの天然資源が眠っていることが多いため、居住には向かないが産業には向いていると言える。

 また、キジルクム砂漠にはオアシスがあり、そこでは農業がおこなわれているため、一概に「砂漠=不毛の地」とは言えないのである。しかし、農業や灌漑のために水路自体を変更してしまうと...

2.2 アラル海

 ウズベキスタンとカザフスタンの国境にはかつて世界で4番目に面積の広い湖があり、ウズベキスタンは湖も少ないため重要な水源であった。

 しかし、その湖は無計画な灌漑により、年々大きさが小さくなっていき、現在はほぼ干からびた状態になっているほどである。その湖こそがアラル海(Aral Sea)であり、かつてはヴィクトリア湖に次いで4番目に広い湖であった。

 そして、アラル海は水資源の少ないカザフスタンにとっては生命線とも言える湖であり、かつては漁業も多く行われており、更に周辺部の過酷な環境をある程度緩和していたほどである。

 また、アラル海にはアムダリア川とシムダリア川の二大河川が流れており、この河川のおかげでアラル海は水量が保たれていた。

 しかし、綿花栽培のために1960年ごろからアムダリア川とシムダリア川の流れを変えると言う計画が行われ、当然そのようなことをしてしまうとアラル海に水が流れなくなり、結果としてアラル海の水量は見る見るうちに少なくなっていった。

 その水量の減少は凄まじく、1960年には68,000 ㎢とヴィクトリア湖並みにあった面積もわずか44年後には17,160 ㎢とバルハシ湖と同じぐらいにまで減少し、その間に湖が分裂する事態にまで悪化した。

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 アラル海は瞬く間に縮まっていき、1960年には単独の湖であったものが1998年には2つに分裂し、2004年には4つに分裂する事態にまでなった。

 このようにアラル海が干上がり、更にアラル海は乾燥地に位置していたため、アラル海の跡地は砂漠と化し、この砂漠はアラルクム砂漠(Aralkum Desert)と呼ばれるようになってしまった。アラルクムとはアラルの砂の意であり、更にアラル海は塩湖であったためこの砂は有害であり、近隣で環境問題となっているほどである。

 それに加えてアラル海が消滅したことで年較差の大きな過酷な気候となり、かつては恵みであったアラル海が今では反対に脅威とまで化したほどである。

 このようにウズベキスタンでは最大級の湖が崩壊し、結果として最悪の環境問題にまで発展したため、世界で最も環境問題の被害を受けた国であると言っても過言ではない。

3. ウズベキスタンの気候

3.1 首都、タシュケント

 ウズベキスタンで最も人口の多い都市は首都のタシュケントであり、同時にタシュケントは中央アジア最大の都市である。そして、タシュケントはカザフスタンの国境付近に位置している。

 しかし、タシュケントは内陸であるかつ高緯度(青森程度)であるにもかかわらず、そこまで気温は低くはならず、年平均気温はさいたま市と大差がないほどである。

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 上図はかつての記事の使いまわしであるがタシュケントの雨温図であり、タシュケントは降水量は少ないものの夏季少雨気候であるため、乾燥限界は低く、温帯である地中海性気候(Csa)に分類されている。その中でもタシュケントは冬に降水量が多いというよりも夏場の降水量だけが少ない形となっており、地中海性気候でも得意と言える。

 また、内陸に位置しているため、比較的年較差の小さい地中海性気候にしては年較差が大きく、夏場になると平均最高気温が35 ℃を超える日が当たり前となり、非常に暑くなるが冬場になると気温が下がるようになる。

 しかし、タシュケントは緯度が高いため、これでも冬場の気温は高いと言え、緯度の割には気温の高い気候となっている。けれどもかつてはマイナス30 ℃近くにまで気温が下がったことがあり、かなり低いようにも見えるが海から非常に遠い内陸の上に高緯度であるため、これでも極端に低いわけでもなく、特に冬が寒い気候と言う訳でもない。

 以上のことより、タシュケントは内陸に位置している割には全体的に気温が高く、気温の高い気候と言える。

3.2 アラルの近くの気候

 アラル海周辺部の気候は先ほども書いたように乾燥しており、砂漠と化している。そして、アラル海の南側にはヌクス(Nukus)と言う都市があり、過酷な気候の割には人口が30万人を超えており、かなり発展した都市である。

 そして、ヌクスはアラル海とは若干遠いもののアラル海の影響の大きな都市であり、緯度は函館と札幌の間ぐらいである。

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 ヌクスは平均気温が掲載されていなかったため、最低気温と最高気温で表記するがやはりタシュケントと同様に緯度の割には夏の気温が異常に高く、こちらは冬の気温も比較的低くなる。

 そのため、ヌクスの気候は年較差も日較差も大きい過酷な気候となっており、特に夏場の日較差は非常に大きくなっている。更にヌクスはタシュケントとは違い、降水量の少ない砂漠気候(BWk)であり、アラル海が干上がったことによる悪影響を大きく受けている都市である。そのため、もともと大きかった年較差や日較差が更に広がるようになり、それに加えてアラルクム砂漠からの塩害の影響も受けるようになっている。

 このようにヌクスでは年較差の問題以上に環境問題の影響をもろに受けており、アラル海の環境問題の被害を最も受けている都市と言っても過言ではない。

 以上のことより、ウズベキスタンは緯度の割には気温が高く、北緯40°を超えていても夏の気温は熱帯以上に高く、冬場の気温も緯度の割にはそこまで寒くはならない。

 以上、ウズベキスタンについてでした。

 

参考文献

Aral Sea Wikipedia (アラル海の面積の推移)

https://en.wikipedia.org/wiki/Aral_Sea

Tashkent Wikipedia 3.2 Climate (タシュケントの雨温図)

https://en.wikipedia.org/wiki/Tashkent

Nukus WIkipedia 3 Climate (ヌクスの雨温図)

https://en.wikipedia.org/wiki/Nukus

 

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