DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

亜熱帯高圧帯の影響が大きい内陸国 マリ

 今回はアフリカの内陸国であるマリについて書いて行きたいと思う。

目次

1. アフリカの内陸国、マリ

1.1 広大な面積の内陸国

 マリはアフリカの北西部に位置している共和国であり、正式名称はマリ共和国(Mali Rupblic)である。また、マリはアフリカの国の中では比較的知名度の高い国であり、公用語はフランス語である。

 そして、マリは国境に海洋が接していない内陸国であり、非常に広大な面積を有している。マリの国土面積は124万㎢と非常に広くこの面積は日本の国土面積の3.28倍もあり、世界で23番目に広大な面積を有している。また、内陸国だけで見てみるとカザフスタン, モンゴル, チャド, ニジェールに次ぐ広さを有しており、世界で5番目に広い内陸国となっている。

 この中でアフリカの国はチャド, ニジェールであるため、マリはアフリカの内陸国の中では3番目に広い国であり、更にチャドやニジェールの面積はマリとほとんど違わないため、マリはアフリカの中で最も広い内陸国の1つとなる。

 このようにマリはアフリカの中で非常に広大な内陸国であるがこれだけ書くと特に個性のある国のようにも思えず、アフリカの国について書くならマリよりも有名なケニアやタンザニア、及びマリよりも面積の広いチャドやニジェールの記事を書いたほうが良さそうだが実はとある理由で筆者はマリの記事を選択しているのである。

 その理由についてはひとまず保留にして置き、次はマリの人口について書いて行きたいと思う。

1.2 人口の少ない国

 マリは世界で23番目に広い国であり、面積は124万㎢にも及ぶが人口のほうに関しては非常に少ない。その人口は2016年の時点で1,800万人程度であり、人口密度はわずか14.5人/㎢と日本の20分の1にも達していない。

 このようにマリの人口密度は非常に少なくなっているがこの理由はマリの大半がサハラ砂漠に属しているからであり、非常に過酷な気候となっているためである。そのため、マリは世界的に見ても人口密度の小さな国であり、同じく国土の大半が砂漠に覆われている中央アジアのトルクメニスタンと同じぐらいである。

↓ トルクメニスタンの記事

www.rigelultragiant.com

  しかし、マリの人口は近年急上昇をしており、1996年には1,000万人程度であったが2010年には1,500万人を突破し、2016年には先ほども書いたように1,800万人まで人口が増えるようになった。

 そのため、今後はマリの人口は更に上昇していき、世界で最も人口密度の小さな国から脱出する可能性も十分考えられる。

1.3 マリの国名の由来

 ここからはマリの国名の由来について書いて行きたいと思うが実はマリの国名の由来こそが今回マリの記事を書いた理由であり、マリはとある動物の名前に由来している。

 マリはバンバラ語であり、マリと言う名称は以下の特徴を持つ動物に由来している。

  • 偶蹄目(ウシ目)の動物でクジラと最も近縁である
  • 大きさが非常に大きい
  • 草食動物なのに肉を頻繁に食べる

...大体分かったと思うがマリと言う名称はカバに由来しており、カバは筆者が最も気に入っている動物である。その理由は筆者が小学生の時にどうぶつ奇想天外と言う番組でカバがシマウマの肉を食べたことで出演者が非常に驚いたことがあまりにも衝撃的だったからである。

...これはさて置き、マリと言う国名はカバに由来しており、実際にマリの首都バマコにはカバの銅像が置いてあるほどである。

 ちなみにマリを漢字表記で書くと馬里であり、偶然にもカバの漢字表記である河馬と「馬」と言う文字が共通している。しかし、カバはに近縁であり、馬とは生物学的にそこまで近くは無いが...

 ちなみに現在カバはマリにほとんど生息しておらず、限られた地域にしか生息していないがかつては今よりも生息域が広く、南部の比較的広範囲にカバは生息していた。そして、マリはかつてはマリ帝国であったため、この時マリ(カバ)と言う名称がつけられたと考えられている(かつてカバはサハラ以南の殆どの地域とナイル川周辺に生息していたが現在では生息域が非常に狭くなっている)。

 また、日本ではどちらかと言うとネタにされているカバを何故国名にしたかと言うとマリではカバは力強さの象徴として見られていたからであり、カバにポジティブな印象があったからである。まあ、カバは動物の中では間違いなく最強レベルであるが...

 更に余談ではあるがカバと言う名称はどこの国でも「河の馬」と言う意味となっており、カバ単独を示す単語は筆者が知っている限りでは無いがマリ(バンバラ語)ではカバが単独の単語になっており、これは非常に珍しい例である。

2. マリの気候

2.1 マリの緯度による気候

 マリはどの地域でも亜熱帯高圧帯の影響を受けるので全体的に乾燥した気候となっている。初めに北中部について書いて行くが北中部は年中亜熱帯高圧の影響を受けているので砂漠気候となっており、この砂漠はサハラ砂漠である。

 そして、南部に行くにつれて亜熱帯高圧帯の影響は小さくなっていき、中南部はサヘル(Sahel)と呼ばれている半乾燥地域となっており、夏場になると降水が若干みられるようになるがまだ湿潤な気候とは言えず、乾燥した気候である。

 更に南部に行くと夏場の降水量が上昇し、冬場の間だけ亜熱帯高圧帯の影響を受けるサバナ気候となり、ここでようやく乾燥限界を上回るようになる。乾燥限界を上回ると湿潤気候となり、この地点の緯度はかなり低いため、熱帯気候となっている。

 このようにマリの気候は亜熱帯高圧帯の影響を強く受け、北に行けば行くほどその影響は大きくなるため、南のほうが湿潤な気候であるが冬場の降水量はどの地点でも少なくなっている。

 また、どの地点も沖縄本島よりも緯度が低く、最も北部に位置している場所でも北回帰線を若干上回っている程度であるため、気温は日本と比べると温暖である。

2.2 タウデニ(砂漠気候)

 初めにマリ共和国の北部の気候について書いて行きたいと思う。マリ共和国の北部は年中亜熱帯高圧帯の影響を受ける砂漠気候となっており、降水量は極めて少なくなっている。

 そして、この位置にはダウデニ(Toudenni)と言う岩塩の採掘場があり、最も近い集落とは500 kmも離れたサハラ砂漠の孤立した地帯となっている。当然タウデニの気候は砂漠気候となっており、年中降水量が少ないだけではなく亜熱帯砂漠であるため気温も非常に高くなっている。

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 タウデニは北回帰線よりも緯度が低く、更に亜熱帯砂漠の内陸に位置しているため夏場の気温が極限まで高くなっており、更に夏の期間も非常に長い。これは亜熱帯砂漠の内陸部の地域に共通しており、例えばサウジアラビアの首都リヤドも似たような気候をしている。

 更に内陸部に位置しているため、亜熱帯高圧帯の乾燥と合わせて非常に降水量が少なくなっており、年降水量も20.8 mmと極端に少ない。そのため、タウデニは高温砂漠気候(BWh)に属しており、この気候はサハラ砂漠全域の気候であると同時にアラビア半島全域の気候でもある。

2.3 カイ(半乾燥気候)

 カイ(Kayes)はマリの南西部に位置している都市であり、北緯14°27'と緯度はかなり低めである。そのため、気温は年中高くなっており、年平均気温は29.3 ℃と気温だけ見ると熱帯のような気温となっている。

 そして、降水量に関してはタウデニほど少なくは無く、雨季の時期になるとかなりの降水が見られるが乾季の時期になると降水はほとんどなくなる。そのため、降水量が乾燥限界を超えてはおらず、湿潤気候となっていないものの砂漠となるほど降水量が少ないわけでは無い。

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 カイは赤道に近く、更に雨季に極端に降水が大きいため月平均気温がかなりちぐはぐなものとなっており、気温だけ見るとどこが夏であるかがはっきりと分からない(よく見てみると雨季の時期に気温が下がっているのでここを正せば季節が見えてくるが)。

 また、降水量は雨季になるとかなり増え、日本の雨季と大差がないほどの降水となるが乾季の降水量は無いに等しいため、年降水量も637 mm程度しかない。そして、冬季降雨型であるため、乾燥限界は最も上限が高いタイプのものとなる。その値は866 mmと世界的に見ても最大級であり、当然降水量はこれよりも少ないため、半乾燥気候(ステップ気候, BSh)に分類される。

 この気候はパキスタンのラホールに酷似しており、ラホールも雨季と乾季の降水量が極端な半乾燥気候である。

↓ パキスタンの記事(ラホール)

www.rigelultragiant.com

 また、実を言うと降水量が0の所にもわずかな降水が見られるが今回用いたサイトには自然数以下は表示されないため、0となっている(Wikipediaには平均気温が書かれていなかったため、このサイトのデータを用いた)

2.4 バマコ(サバナ気候)

 最後にサバナ気候について書いて行きたいと思う。サバナ気候は雨季と乾季が明白な気候であり、普通は冬に乾季がある。そして、この気候は乾燥限界を上回っているため、乾燥帯では無く、熱帯に属している。

 この気候に属している場所はマリの首都であるバマコ(Bamako)であり、サバナ気候はマリの気候の中では最も暮らしやすい気候であるため、首都の場所もこの気候の地域を選択したと考えられる。

 そして、バマコもカイと同じように冬に乾季があり、冬の降水量はほぼゼロであるが夏の降水量が大きいため、乾燥限界を上回っている。

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 バマコはカイと同様に乾季の時期の降水量は極端に少ないが雨季になると降水量が非常に大きくなるため、年降水量が953 mmと比較的多くなる。そのため、バマコは乾燥帯では無く熱帯に属している。

 また、バマコも月平均気温がちぐはぐになっているがカイほどは酷くは無く、年平均気温も亜熱帯砂漠の影響が小さいせいでそこまで高くは無い。

 しかし、年降水量は熱帯にしては少なく、これは乾季の降水量が極端に少ないことに起因しており、亜熱帯砂漠に接しているサバナ気候では共通した事例である。

 このようにマリは全域が亜熱帯高圧帯の影響を受ける国であり、全体的に見ても乾燥した気候となっている。

 以上、マリについてでした。

 

参考文献

Taoudenni Wikipedia 3. Climate (タウデニの雨温図)

https://en.wikipedia.org/wiki/Taoudenni

CLIMATE-DATA.ORG 気候: KAYES (カイの雨温図)

https://ja.climate-data.org/location/3465/

CLIMATE-DATA.ORG 気候: バマコ (バマコの雨温図)

https://ja.climate-data.org/location/500/