DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

世界一人口密度の小さい国 モンゴル

 昨日は世界で最も人口密度の大きな国について紹介したが今日は逆に世界一人口密度の小さな国について書いて行きたいと思う。

目次

1. 人口密度の小さな国 モンゴル

1.1 人口密度が少ない所の傾向

 人口密度とは1平方キロメートル当たりに何人居住しているかを表す指標であり、一般的に国土面積が狭いほど多くなる傾向がある。そして、日本の人口密度は世界的に見ても非常に多い部類に入っているが日本国内でも人口密度には偏りがあり、関東, 関西のような大都市圏では多く、反対に東北・北海道では少なくなっている。

 また、日本の人口密度が多い理由は単純に日本の気候が良いからであり、日本は暑い夏とそこそこ寒い冬、多い降水量を有する温暖湿潤気候(Cfa)に属している。この気候は全気候の中でも非常に過ごしやすい気候である。そのため、温暖湿潤ではなく冬が過酷な亜寒帯湿潤気候である北海道の人口密度は日本で最も少なく、広大な面積であるにもかかわらず千葉県よりも人口が少ない。

 当然ではあるが世界の国では北海道とは比較にならないほど過酷な気候の場所も存在しており、冬になると極寒となる亜寒帯に国土の大半が属しているロシア, カナダ、夏の気温がかなり低いアイスランド、灼熱の砂漠であるアラビア半島の国々等の人口密度が非常に少なく、北海道を大幅に下回っている。

 そして、その中でも人口密度が特に少ない国がモンゴルであり、モンゴルは世界一人口密度の小さな国でもある。

 では、次にモンゴルと人口密度が世界一のシンガポールの比較をしていきたいと思う。

1.2 モンゴルとシンガポールの比較

 モンゴルは世界一人口密度の小さな国であり、その人口密度は1 ㎢当たり、2人を若干下回っているほどである。日本の人口密度は335 人/㎢とモンゴルの170倍近くもあり、比べ物にならないほど人口が集中しているがシンガポールと比較すると非常に少ない。以下に日本, シンガポール, モンゴルの人口と面積と人口密度を示す。

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 モンゴルの面積は日本と比較すると4倍以上もあり、シンガポールと比較すると2,000倍以上と非常に広大な土地を有することが分かる。しかし、人口は2000倍以上も国土面積が広いにもかかわらずモンゴルよりもシンガポールのほうが2倍近くも多く、人口密度に至っては4,000倍近くもの開きがある。

 この理由はモンゴルの環境が過酷であるからであり、モンゴルは南がゴビ砂漠、北がシベリアに接しているため全体を通して非常に寒冷な土地となっている。そのため、モンゴルには居住できるスペースが非常に限定されており、世界一寒い首都として知られるウランバートルに人口の40%以上が集中しているほどである。

 その一方でシンガポールは赤道直下に位置しているため、年間を通して気温が日本の夏以上とかなり温暖であり、降水量もかなり多い。しかし、シンガポールのような熱帯雨林気候は降水量が多すぎる、気温が年間を通して高いなど日本が属している温暖湿潤気候やヨーロッパが属している西岸海洋性気候と比較すると決して過ごしやすい気候と言う訳でもなく、赤道直下に位置しているインドネシアの人口密度は日本の半分を下回っている(それでも世界的に見ると多いほうであるが)。けれどもシンガポールは都市国家であり、面積が非常に狭く国土全体が都市、即ち居住地となっているため、人口が非常に密集している状態となっている。

 では、次章ではモンゴルの過酷な環境について書いて行きたいと思う。

2. 乾燥と極寒の国 モンゴル

2.1 モンゴルの過酷な環境

 モンゴルと聞くと草原を思い浮かべ、あまり寒いイメージが無さそうに見えるが実際には非常に寒い国である。モンゴルは広大な国土面積を有しているが海とは一切接しておらず、更に緯度も日本と比較するとかなり高い。そのため、高緯度の内陸性の気候をしており、この気候の代表としてはシベリアが挙げられる。

 現にモンゴルはシベリアとの位置関係が非常に近く、首都のウランバートルのすぐ上にはシベリア最大の湖であるバイカル湖が位置している。バイカル湖は冬場になると湖全体が凍結するほど極寒の地に位置しており、そのすぐ南に位置しているモンゴルの気温が非常に低いことを想像することはたやすい。

↓ バイカル湖についての記事

www.rigelultragiant.com

 そのため、モンゴルは国全体を通して非常に寒く、その気温の低さは北海道とも比べ物にならないほど低い。モンゴルは北がステップと呼ばれる草原地帯となっており、南にはゴビ砂漠があり、全体的にかなり乾燥した気候となっている。モンゴルが乾燥している理由は単純に海から遠いからであり、海が遠いと水分が届きずらくなり、結果として乾燥した気候となる。

 では、ここからはゴビ砂漠のある南部と首都ウランバートルが位置している北部について書いて行きたいと思う。

2.2 世界最寒の砂漠 ゴビ

 ゴビ砂漠はモンゴルの南部に位置している砂漠であり、世界的に見てもかなり広大な砂漠である。そして、ゴビ砂漠の「ゴビ」とは砂漠を意味しているため、ゴビ砂漠は砂漠砂漠と重複した言葉になっている。これはサハラ砂漠も同じであり、「サハラ」も砂漠を意味している言葉である。

 しかし、サハラ砂漠とゴビ砂漠では形成要因も環境も全くと言っても良いほどに異なっており、サハラ砂漠は大気の循環による亜熱帯高圧帯の形成から生じた砂漠であるため、緯度が低く気温が非常に高くなっている。その一方でゴビ砂漠は内陸性の砂漠であるため、緯度も高く、その分気温もかなり下がるため灼熱と言うよりも極寒の砂漠である。

 そのため、ゴビ砂漠は夏の暑さよりも冬の寒さのほうがよっぽど恐ろしく、冬の夜となるとシベリアに匹敵するほど気温が低くなる。

 では、実際にゴビ砂漠に位置している町について書いて行きたいと思う。モンゴル南部に位置しているウムヌゴビ(Omnogovi)県はゴビ砂漠内に位置している県であり、降水量が非常に少なく乾燥している。そして、ウムヌゴビ県の県庁所在地であるダルンザドガド(Dalanzadgad)はゴビ砂漠に位置していると同時に標高も高く、緯度は札幌と同じぐらいか少し高いぐらいである。

 しかし、気温は札幌と比較するとかなり冷え込み、更に砂漠に位置しているため降水量も非常に低くなっている。

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 ダルンザドガドは夏になるとそこそこの降水があるが冬になると極端に少なくなり、11~月までの降水量の合計は18.7 mmにしかすぎない。そして、最暖月である7月の平均気温は21 ℃とそこまで高くは無いが日中になるとかなり気温が高くなり、歴代の最高気温は38.6 ℃まで上昇したことがある、

 その一方で冬の気温は非常に低くなり、最寒月の平均気温は日本のどの地点よりも低いマイナス14.7 ℃にまで下がり、最低気温に至っては平均でもマイナス21.1 ℃と非常に低い。この気温はほぼ同じ経度にあるシベリアの都市のイルクーツクとほぼ同じであり、ダルンザドガドがシベリアに匹敵するほどの極寒地であることが分かる。

 また、年平均気温も4.3 ℃しか無く、この気温は日本一寒い陸別町よりも若干低く、中国の極寒都市であるハルビンとほぼ同じであり、ゴビ砂漠は暑さよりも寒さのほうが圧倒的に過酷であることが伺える。

2.3 最寒の首都 ウランバートル

 最後にウランバートルについて書いて行きたいと思うがウランバートルの記事は既に書いているため、ここではウランバートルの紹介は少しにしていきたいと思う。

↓ ウランバートルの記事

www.rigelultragiant.com

  ウランバートルはモンゴル国内でも北に位置しており、日本のどの地域よりも緯度は高いがヨーロッパと比較するとそこまでは高くなく、パリよりも低い。

 しかし、気候はウランバートルのほうが圧倒的に寒く、世界で唯一年平均気温がマイナスの首都であり、ウランバートルの年平均気温はパリはおろかベルリンの最寒月の平均気温をも下回っている。

 また、ゴビ砂漠ほどでは無いがウランバートルもかなり乾燥した地域であり、特に冬場の降水量が少なくなっている。冬場の降水量はゴビ砂漠と大差がないほど少なく、最も降水が少ない月の降水量はほぼゼロである。しかし、ゴビ砂漠と比較するとまだ降水は多いほうであるため、完全に砂漠と化すわけでは無く、ステップと呼ばれる草原が広がっている。そのため、ウランバートルの気候は乾燥限界は下回っているがそこまで下回っていないステップ気候に属している。

 このようにモンゴルは高緯度の内陸部に位置しているため乾燥と極寒の地となっており、居住がかなり困難であるので世界一人口密度の小さな国となっている。

 以上、モンゴルの過酷な気候と人口密度の低さについてでした。

 

参考文献

Dalanzadgad Wikipedia 3. Climate (ダルンザドガドの雨温図)

https://en.wikipedia.org/wiki/Dalanzadgad