DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

シベリア(北アジア)の主要都市の人口と気温 寒くても人口は意外に多く...

 今回はシベリアの主要都市について書いて行きたいと思う。

目次

1. シベリアとは

 シベリアはロシア連邦のウラル山脈よりも東側に広がる地域のことであり、非常に広大であるかつ極寒の地である。そして、シベリアにはカムチャツカ半島のような極東は含まないことが多かったが現在ではウラル山脈よりも東の地域全体を指すようになったため、本日では「シベリア=北アジア」として見なされている。

 また、ロシアはヨーロッパの国であるがシベリアは北アジアと書いたようにヨーロッパではなくアジアに含まれる地域であり、シベリアはヨーロッパの国に属しているアジアの地域となっている。実際にシベリアはロシア連邦の4分の3を占めているほど広大な土地であるが気候があまりにも過酷であるため反対に人口はロシア全体の4分の1しかおらず、更にロシア自体はヨーロッパ的な文化を持つため、ロシアはれっきとしたヨーロッパの国である。

 このように書くとシベリア全体が過疎地域のようになっているように見えるが実際にはシベリアにも大都市は存在しており、シベリアで最も人口の多いノヴォシビルスク(Novosibirsk, 新しいシベリアの町の意)はロシア連邦で三番目に人口の多い都市である。

 では、ここからはシベリアの都市について書いて行きたいと思う。

2. シベリアの主要都市

2.1 主要都市のデータ

 シベリアと聞くと全体的に過疎的なイメージが強いが実際には大都市も存在しており、シベリアの大半を占める居住が難しい地域には人口がゼロに近く、大都市に人口は集中している。

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 シベリアで人口が30万人以上の都市は20も存在しており、その大半が北緯55度前後に位置している。北緯55度前後はシベリアの南限に当たり、緯度が低ければ低いほど気温は高くなるため、過酷なシベリアと言えども緯度がある程度低ければ都市が発達する程度の環境とはなる。

 しかし、それでも高緯度であることには変わりは無く、更にシベリアは非常に内陸部に位置しているため冬場の気温は非常に寒くなり、更に年平均気温もウラジオストクを除いて日本のどの地域よりも寒くなっている。ウラジオストクは他のシベリアの地域と比較すると緯度が非常に低く、シベリアの中では最も南に位置している都市であり、更に日本海に接しているため気温は他のシベリアの地域に比べて抑え気味になってはいるがそれでもモスクワよりかは寒い。

2.2 主要都市の人口

 ここからは主要都市の人口について書いて行きたいと思う。シベリアの主要都市で人口が100万以上の都市は5つあり、いずれの都市も気候は北海道の大半と同じDfbである。更に年平均気温は0 ℃を上回り、最寒月の平均気温もマイナス20 ℃を上回っているのでシベリアの中では比較的過ごしやすくなっている。

 そして、50万以上の都市は13あり、イルクーツクやハバロフスクはシベリア高気圧の影響を受けるため、冬場の降水量が夏と比較すると少なめであるDw気候に属しているがそれでも年平均気温はプラスであり、最寒月の平均気温もマイナス20 ℃を上回っているため、シベリアの中でも比較的気候が緩やかな場所に人口が集まりやすい傾向があると言える。

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 シベリアの都市の人口は上の表のようになっており、気候が比較的温暖な南西部に人口が集まりやすい傾向が見られる。しかし、上記の都市は全てがモスクワよりも気温が低く、最も高い都市でさえ最寒月の平均気温がマイナス10 ℃を下回り、年平均気温もモスクワ以上の所は一つも存在しない(モスクワの最寒月の平均気温はマイナス10 ℃よりかは高い)。

 また、人口が30~50万人の都市は過酷な環境の都市が多い傾向があり、このことについては次の主要都市の気候の項で書いて行きたいと思う。

2.3 主要都市の気候

 最後に主要都市の気候について書いて行きたいと思う。

 シベリアの主要都市の最寒月の平均気温は以下のようになっており、人口が多い都市が左、少ない都市は右に示している。

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シベリアの最寒月の平均気温は一目で見れば分かる通り、ヤクーツクだけが飛びぬけて低く、マイナス38.6 ℃しかない上に年平均気温もマイナス8.8 ℃とこちらも極端に低い。そして、この気温は亜寒帯の中では最も過酷であるDdタイプに属しており、最寒月の平均気温がマイナス38 ℃を下回った場合にここに属することになる(無論寒帯であるため最暖月の平均気温は10 ℃以上でなければならない)。

 更に、ヤクーツクは人口が10万以上の都市の中では唯一Dd気候に属している都市であり、この気候区に分類されている居住地は世界一冬が寒いオイミャコンやヴェルホヤンスク等があり、これらは都市ではなく町や村に分類される。

 また、ヤクーツクと比較するとかなり気温が高くなるがウラン・ウデやチタなども非常に寒い地域であり、年平均気温はマイナス、最寒月の平均気温はマイナス20 ℃を下回っているほどである。そして、驚くべきことはこれらの地域がシベリアの中ではかなり南に位置していることであり、緯度的に見るとロンドンやダブリン(アイルランドの首都)と同じぐらいである。

 では、何故これらの地域がこれほど寒くなるかというとシベリアは東部に行くほど内陸性が強くなる傾向があるからであり、実際にこれらの地域はシベリアの中でも東側に位置している。そして、ヤクーツクも東側に位置しており、更に緯度も相当高いため、極限まで気温が下がることとなる。

 ちなみにウラン・ウデは降水量がギリギリ乾燥限界を下回っているため乾燥帯に属しているが13 mmだけ不足している程度であるため、実質的には亜寒帯冬季少雨気候(Dwb)と言っても過言ではない(ウランウデの年合計降水量: 265 mm, 乾燥限界: 278 mm)。

 そして、これらの地域はいずれも亜寒帯に属しており、冬場の気温は極限にまで下がるが夏場の気温は意外なほど高くなり、これはシベリアが内陸的な気候であるからである。ちなみにシベリアの中でも北極海沿岸には寒帯もあるがそこには大都市は存在しておらず、シベリアの大都市は全てが亜寒帯となっている。

 このようにシベリアにも大都市は存在しており、その大半は気候が(シベリアの中では)穏やかである南西部に集中しているがヤクーツクのような(シベリアはおろか世界的に見ても)極寒の地にも大都市は存在している。

 以上、シベリアの主要都市の人口と気温についてでした。

 

参考文献

List of cities and towns in Russia by population (シベリアの都市のデータ)

https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_cities_and_towns_in_Russia_by_population