DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

生物が行う化学反応 光合成と呼吸

 今回は光合成と呼吸について書いて行きたいと思う

目次

 1. 呼吸とは

 呼吸は生物が生きていくために行われる活動のことであり、動物が行っているイメージが強い。しかし、呼吸は動物だけではなく植物も行っており、呼吸をしなければ植物は死に、枯れてしまう。そこで呼吸を行っている際にはどのような反応が起こっているのだろうか? それはグルコースの燃焼反応であり、グルコースとは組成式C6H12O6で表される有機化合物である。

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 グルコースはα型とβ型の2種類があり、α型は右端のOH基が下向きに結合しておりβ型は上向きに結合している。また、α型は構造の関係からβ型と比較すると不安定であり、水溶液中にはα型が37%に対しβ型が63%存在する形となっている。そして、呼吸はこのグルコースが燃焼する形で行われており、実際には非常に複雑な反応を経由するが簡略化して書くと以下のような反応が起こっている。

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 呼吸は炎を発することは無いがメタンやエタンが燃える反応と同じ燃焼反応であるため、熱が発生しており、この熱を生命活動に用いている。グルコースが1 mol(6.02×10^23個)燃焼する時に発生するエネルギーは2,803 kJ/molであり、このエネルギー量はメタン(890 kJ/mol)やプロパン(2220 kJ/mol)と比較すると大きいが単位質量あたりのエネルギー量は小さい。そのため、メタンやプロパンを呼吸に用いればよいようにも見えるが先ほども書いたようにグルコースの反応は非常に複雑な機構の上で成り立っており、単純にグルコースを燃やしただけだとエネルギーを得ることが出来ないのでメタンやプロパンで呼吸をすることは不可能である。

 そして、呼吸は燃焼活動であるので当然二酸化炭素が発生するがこの二酸化炭素を検出する方法としては石灰水を用いたものが有名である。石灰水とは水酸化カルシウム水溶液(Ca(OH)2)のことであり、これは強アルカリ性であるので絶対に降れてはいけない。石灰水は二酸化炭素と反応を起こし、炭酸カルシウムを生成するが炭酸カルシウムは水に溶けにくく、この時沈殿するので水溶液は濁って見えるようになる。

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このようにすれば二酸化炭素が発生したかどうかが分かるので、呼吸しているかどうかを確かめることが可能となる。そのため、植物を暗い環境においておき、放置すると水酸化カルシウムが呼吸によって発生した二酸化炭素と反応し、炭酸カルシウムが生成することにより水溶液が濁って見えるようになる。

 以上が呼吸に関する反応であるが今度は光合成について書いて行きたいと思う。

2. 光合成とは

 光合成は動物は行うことはできず、植物のみが行える反応である。その理由は動物細胞には葉緑体が含まれていないからであり、葉緑体が無いと光合成が行えないからである。

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動物細胞と植物細胞とでは大きな違いがあり、主な違いとしては

  • 動物細胞には細胞壁が無い
  • 動物細胞には葉緑体が無い
  • 植物細胞は液胞が発達している

などであり、総合的に見ても植物細胞のほうが優れているように見える。細胞壁はセルロースからできており、細胞膜を覆うことで細胞をより強固なものとしている。そして、細胞壁は植物細胞だけではなく菌類や細菌類の細胞にも存在しており、動物細胞のみに見られない構造である。しかし、葉緑体は植物細胞のみに見られるものであり、菌類や細菌類には存在しておらず、そのため一見植物に見えるきのこは実は菌類であり植物では無いので葉緑体が存在しておらず、光合成を行うことは不可能である。また、植物細胞は液胞が発達しており、液胞は排せつ物の処理を行う役割を果たしているので動物とは違い、植物は排泄を行う必要はないのである。

 以上が動物細胞と植物細胞の違いについてでしたがここまで書くと動物細胞のほうが劣っているようにも見えるが植物細胞の構造だと動き回ることは不可能であり、動物細胞は簡略化することで動き回ることが可能である。そのため、動物は植物と比較すると

  • 光合成が不可能であるから栄養は他の生物から補う必要がある
  • 動き回ることが出来る
  • 排泄の必要がある

などの特徴があり、排せつ物は植物の栄養素となるので動物と植物とではそれぞれの役割があるとも言える。ちなみに動植物共通となっているミトコンドリアは呼吸の役割、核は遺伝の役割を果たしており、ここでは書かなかったが当然これ以外にも数多くの機能が細胞には備わっている。

 ここまでは細胞の構造について書いてきたがここからは光合成について簡単に書いて行きたいと思う。光合成は先ほども書いたように葉緑体で行われる現象であり、呼吸とは逆に二酸化炭素と水からグルコースと酸素を生成する反応である。

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 光合成は複雑な反応機構を生じるものの基本的には呼吸と逆の反応であるので逆にエネルギーが必要となり(呼吸の場合はエネルギーが発生する)、そのために光を反応のエネルギーとして使う必要がある。よって、光合成は光の当たらない夜間の間は行うことが出来ず、昼間のみに行うこととなるが昼間は「光合成>呼吸」の強さの順になるので酸素の消費よりも酸素の発生のほうが大きくなり、植物の活動が地球の酸素濃度を濃くしていると同時に二酸化炭素の量を減らしている。そして、この影響は非常に大きく光合成が地球の大気の濃度を大きく変え、かつては地球には酸素はほとんどなかったものの現在では地球の大気の21%が酸素になっているほどである。そのため、過度な森林伐採を行うと森林面積が大きく減少することにより吸収する二酸化炭素の量が減少し、温室効果の大きな二酸化炭素の濃度が上昇するので地球温暖化が進むようになる。

 このように植物は光合成を行うことが可能であるので二酸化炭素の量は制御できており、海水も二酸化炭素を吸収はするもの植物の影響は非常に大きく、特に熱帯地方の熱帯雨林や亜寒帯地方のタイガは非常に重要である。

 以上、光合成と呼吸についてでした。