DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

極寒の首都 ウランバートル

 今回はウランバートルについて書いて行きたいと思う。

目次

1. ウランバートルとは

 ウランバートルはモンゴルの首都であり、非常に内陸部に位置しており、海との距離は最も近い場所でも1,300 kmも離れている。また、モンゴルは日本の4倍以上の面積を有しているのにもかかわらず周辺部は陸地に囲まれており、海は存在しない。

 そのため、モンゴルの気候は典型的な内陸性であり、日本の中でも内陸部に位置している長野県とは比較にならないほどである。そして、ウランバートルはモンゴルの北中部に位置しており、海からは遠いものの広大な面積を有する湖のバイカル湖とはかなり距離が近く、直線距離では1,000 kmも離れていないほどである。www.rigelultragiant.com

バイカル湖は広大な面積を有する湖ではあるが海ではないので周辺部は典型的な内陸気候となっており、緯度が53度ほどしか無いのにもかかわらず非常に寒い気候となっている。そして、ウランバートルはバイカル湖よりかは幾分かは南に位置しているものの内陸性であることには変わりはなく、そのため平均気温は極めて低くなっている。

 このことに関しては次章で詳しく書いて行きたいと思うがここからはウランバートルの面積と人口について書いて行きたいと思う。

 ウランバートルの面積は4,700 ㎢ほどと非常に広く、この面積は千葉県よりも若干狭いほどであるがモンゴルの面積から考えるとそこまでは広くはない。また、人口は122万人程度とそこまでは多くないもののモンゴル自体が人口の非常に少ない国であり、わずか308万人しかいないのでウランバートルはモンゴル全体の40%ほどの人口を有しているのである。

 そのため、モンゴルの人口密度はわずか2人/㎢ほどであるがウランバートルの人口密度は259人/㎢とモンゴルの130倍近くも有しており、かなり多いようにも見えるがそれでも日本全体の人口密度よりも少ない。このようにモンゴルの人口密度は非常に小さく、ウランバートルの人口密度はモンゴル全体から見ると非常に多いもののやはり日本と比較すると小さい理由はおそらくではあるがモンゴルの気候と大きく関係していると考えられる。

2. ウランバートルの気候

 モンゴルの気候は典型的な内陸性気候であるがここからはウランバートルの気候について書いて行きたいと思う。

 ウランバートルは北緯48度ほどと札幌市と比較すると高いもののロンドンと比較すると意外にもロンドンのほうが高く、緯度の面に関してはそこまでは高くない。けれどもウランバートルは標高が1,350 mほどと比較的高い上に海からは極端に遠いので冬場の気温は異常と言えるほど下がる。

 そして、ウランバートルの雨温図はどのようになっているかというと...

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このように緯度が50度を超えておらず、更に標高は高いものの極端ではないのにもかかわらず気温が極端に低く、冬場になるとマイナス20℃を下回ることが当たり前の世界である。そのため、夏場になるとそこそこ気温は上がるものの冬場の気温が低すぎるので年平均気温も0 ℃を若干下回っており、非常に低い。

 また、気温ばかり目に行くと思われるが降水量も非常に少なく、年間の降水量を合計しても256 mmしか存在せず、これはウランバートルの乾燥限界である278 mmよりも低いので亜寒帯(D)ではなくステップ気候(BS)に分類される。ステップ気候は乾燥帯の中でもそこまで降水量が少なくない気候であり、樹木は生育できないもののステップと呼ばれる草は生育することは可能であり、この気候は降水量が乾燥限界の半分から乾燥限界までの場合の時に分類される。

 そして、亜寒帯地域では水分の蒸発量が非常に少なく、ステップ気候に分類されることはめったにないがウランバートルは海からの距離が極めて遠いので降水量がかなり少なくなり、結果として乾燥帯になるのである。このように海からの距離が非常に遠い場合には降水量が極端に少なくなる場合があり、モンゴルの南部に位置しているゴビ砂漠などは海からの距離が遠いことにより砂漠と化している。

 以上のことより、ウランバートルの気温は低いものの降水量はそれ以上に低いので一見亜寒帯のように見えるものの実は乾燥帯に分類されており、ウランバートルは世界で最も北に位置している乾燥帯であると同時に最も寒い乾燥帯であるとも言える。

 また、ウランバートルのすぐ北側にはバイカル湖があると書いたがバイカル湖周辺部はウランバートルと比較すると降水量が多いので亜寒帯に分類される。

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上図はバイカル湖周辺部の都市の中で最も栄えた都市であるイルクーツクの雨温図であり、気温自体はウランバートルと大差は無いが降水量はウランバートルと比較するとかなり多い。そして、この気候は亜寒帯冬季少雨気候(Dw)に分類され、冬場の降水量は少ない気候であり、シベリア東部だけに見られる気候である。

 亜寒帯の気候は大きく4つに分けられ、気温が高い順から

Da: 最暖月の平均気温が22℃以上

Db: 最暖月の平均気温が10~22℃であるかつ月平均気温が10℃以上の月が4月以上

Dc: 最暖月の平均気温が10~22℃であるかつ月平均気温が10℃以上の月が3月以下

Dd: 最寒月の平均気温がマイナス38℃以下

である。

※Dd以外の最寒月の平均気温はマイナス38~マイナス3℃の間である

 イルクーツクはギリギリDb気候であり、亜寒帯冬季少雨気候と合わせるとDwb気候となり、夏の期間が比較的長いものの冬場の気温は北海道とは比較にならないほど低くなる。また、ウランバートルの降水量がもう少し多くなると亜寒帯気候となるが月平均気温が10℃以上になる月が3月しかないのでDwc気候となる。ちなみにイルクーツクはバイカル湖周辺部では比較的気温が高いほうであり、他の都市ではDwc気候が多く見られる。

 このように内陸性の気候は海洋性の気候と比較すると気温が極端に下がりやすくなる傾向があるので緯度はロンドンと同じぐらいではあるがウランバートルやイルクーツクの気温は非常に低くなっている。

 以上、ウランバートルについてでした。

 

参照文献

ウランバートルの雨温図

https://en.wikipedia.org/wiki/Ulaanbaatar

イルクーツクの雨温図

https://ja.wikipedia.org/wiki/イルクーツク