DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

最も高温の主系列星 O型主系列星

今回はO型主系列星について書いて行きたいと思う。

 

1. 主系列星とは

O型主系列星とは最も高温な主系列星であると同時に最も強力な主系列星でもある。

主系列星とは中心核で水素をヘリウムに核融合をしているタイプの恒星であり、安定した若い恒星である。

そして、太陽もこのタイプの恒星であり、太陽は今後63億年程主系列星であると考えられており、まだ中心核に水素が十分ある状態である。

また、主系列星と言っても質量はまちまちであり、最も軽い主系列星は太陽の8パーセント程度の質量しか有しておらず、これほど質量が小さいとギリギリ核融合を起こしている状態であるので燃費が極めてよく、数兆年の間輝くことが可能である。

しかし、質量の大きな主系列星は水素核融合が非常に盛んに起こっており、表面温度も高くエネルギー量も非常に強い。

例えばシリウスは太陽と同じ主系列星ではあるが質量が二倍もあるので太陽の23倍もの輝きを放っており、いくら水素原子核を太陽の2倍も持っていようが23倍もの速度で消費をするので尽きる時間も速く、結果として太陽よりも寿命が圧倒的に短くなる。

更に質量が大きな主系列星の場合は太陽の数百数千倍のエネルギーを単位時間当たりに消費するので当然燃費もますます悪くなっていき、寿命は更に縮まることとなる。

 

このように主系列星は質量が大きくなればなるほど単位時間当たりの消費量が激しくなり、同時に表面温度も上昇していく。

そして、表面温度によりスペクトル型が決まるので高温な順に並べるとO, B, A, F, G, K, Mの順となり、当然表面温度が高くなればなるほど質量は大きいのでO型主系列星は最も強力で質量が大きな主系列星となる。

主系列星は質量が大きなものほど数は少ないので最も数が多い主系列星はM型のものであり、これは全主系列星の内76%も占めるほどである。

そして、太陽が属しているG型主系列星は全主系列星の中では8パーセントが当てはまり、上位10%以上に入るほどである。

また、より高位の主系列星であるF型のものは全主系列星の中でも3%, A型のものは1%以下, B型は更に少なく、そして最も強力なO型主系列星は銀河系にある2,000億個の恒星の内わずか2万個程度しかないと言われている。

 

 

 

2. O型主系列星の例

ここまでは主系列星について話してきたがここからはO型主系列星について書いて行きたいと思う。

O型主系列星は数は非常に少なく、銀河系の恒星の中の1,000万分の一程度しか存在しないがこの理由は先ほども書いたようにO型主系列星が非常に強力で重いからである。

O型主系列星は太陽の15倍以上の質量を有する恒星であり、表面温度も30,000 K以上もある。

そして、当然ではあるがエネルギー量もとてつもなく強く、主系列星時代でも総合的なエネルギー量は太陽の30,000倍以上もあるほどである。

 

例としてはへびつかい座ζ星, オリオン座σ星などがO型主系列星に該当し、これらの恒星は非常に明るいものである。

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へびつかい座ζ星はアンタレスのすぐ上に見える恒星であり、地球からの明るさは2.54等と明るめであり、地球からは366光年離れている。

そのため、絶対等級はマイナス2.71等と明るいことには明るいが極端に明るいわけでは無くやぎ座ε星(-3.04等)やペルセウス座ε星(-3.55等, ほぼO型のB型主系列星)のようにこの恒星よりも質量も表面温度も小さい主系列星よりも暗い。

けれども暗い理由は地球とこの恒星の間に星間塵が存在しているために光が吸収されているからであり、実際に明るさは現在の明るさとは比にならないほどである。

ちなみに表面温度は33,000 Kもあり、この表面温度は言うまでも無く全恒星の中でもトップクラスであり、質量も太陽の20倍ほどもある。

 

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オリオン座σ星はオリオン座の三ツ星の一つであるアルニタクのすぐそばで輝いている恒星であり、地球からは1,148光年も離れている。

そして、地球から見た明るさは3.77等とそこまで明るくないが絶対等級はマイナス3.96等にも及び、質量や表面温度はへびつかい座ζ星と同等程度である。

 

以上がO型主系列星の例ではあるがこれらの恒星は表面温度が非常に高いので可視光ではエネルギーをほとんど放出しておらず、紫外線などが中心となっているので総合的な明るさは太陽の3万倍以上もあり、下手した超巨星よりもエネルギーを放っている。

当然これほどまでのエネルギーを放っているので寿命も極端に短く、主系列星の期間は1,000万年も持たないので中心核の水素もあっという間に消費する。

そして、中心核の水素を消費した後は...

 

 

 

3. O型主系列星はリゲルみたいになる

ここまではO型主系列星について書いてきたがここからはO型主系列星の中心核の水素を使い果たした後について書いて行きたいと思う。

中心核の水素を使い果たした後は中心核にヘリウムがたまり、巨星化が進行する。

巨星化が進行するということは表面温度が下がり、直径は巨大化していくわけであるがO型主系列星は質量が非常に大きいので超巨星化することとなる。

表面温度の高いB型主系列星も超巨星化するがO型主系列星はB型主系列星が超巨星化したものとは比較にならないほどエネルギー量が強く、例えば質量が太陽の6倍程度である北極星は表面温度が中ほどのB型主系列星から、10倍のカノープスは表面温度が高いB型主系列星が進化した恒星であるが更に絶対等級の強いリゲルやデネブのような恒星はO型主系列星が進化したものである。

 

リゲルのスペクトル型はB8Ⅰa, デネブはA2Ⅰaであり、共にスペクトル型がⅠa型となっており、このスペクトル型は超巨星の中でも非常に強力な部類に入る。

これらのタイプの恒星は太陽の15倍以上の恒星が進化したものであり、この進化する前の恒星こそが正にO型主系列星である。

つまり、リゲルやデネブのような恒星は主系列星時代から非常に明るい恒星であり、質量の大きなO型主系列星は進化が非常に早いのでつい数百万年前まではリゲルやデネブはO型主系列星であったことを意味する。

そして、リゲルやデネブは百万年後には寿命を迎え、超新星爆発を起こすこととなり、中性子星が中心部に残ると考えられるがこれよりも大きな恒星の場合だとブラックホール化する。

 

O型主系列星にも様々なものがあり、質量の大きなものだと太陽の90倍はあるともいわれ、このような恒星はリゲルやデネブともまた違う進化を遂げることになる。

リゲルやデネブに質量は太陽の20倍ほどであり、今後は赤色超巨星となり超新星爆発を迎える末路となるが質量が30倍以上もあると超新星後にブラックホール化し、40倍以上もあると外層部が吹き飛んだウォルフ・ライエ星や高光度青色変光星(LBV)となる。

これらの恒星は絶対等級が極めて強く、O型主系列星の中でも非常に上位に分類される恒星のみがこのような姿となる。

その割合は憶測ではあるが銀河系の中でも数百個程度の恒星しか存在しないと考えられ、非常に希少なものである。

 

このようにO型主系列星も質量によってさまざまな姿となるが一つ言えることはいずれの場合も超新星爆発を起こすということである。

 

以上、O型主系列星についてでした。