DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

大陸に挟まれた海 地中海

今回は地中海について書いて行きたいと思う。

目次

1. 地中海とは

 地中海と言うとアフリカ大陸とヨーロッパに挟まれた海のことを想像すると思われるが厳密には陸地に囲まれた海全体のことを地中海と呼んでいる。そのため、アフリカ大陸とユーラシア大陸にある地中海以外にも様々な地中海があり、例えば紅海, 黒海なども地中海である。

 そして、余談ではあるが筆者はかつて地中海の「地中」のことを大地に囲まれているという意味ではなく「地下」と勘違いしたことがあり、地底湖のようなものであると想像したことがある。まあ、このようなことはさておき、今回紹介する地中海は一般的に地中海と呼ばれているヨーロッパ地中海について書いて行きたいと思う。

 ヨーロッパ地中海(以下地中海)は陸地に囲まれた海の中では最大の面積を誇るため、この海こそが地中海と一般的には呼ばれている。また、地中海は南はサハラ砂漠(アフリカ大陸), 北はヨーロッパに挟まれており、気候的に見ると乾燥している地域が多い。

 そして、地中海の東側には黒海が存在しており、この黒海も湖のように見えるが地中海とつながっているのでれっきとした海である。黒海の面積は436,000 ㎢と世界最大の湖であるカスピ海と比較すると若干広く、日本の国土面積よりも広いが地中海とはダーダネルス海峡とつながっているので湖ではない。

 ダーダネルス海峡は非常に狭い海峡であり、幅は1.2~6 km程度しかないので地図で見ると見えないほどであるため黒海は一見見ると湖のように見えてしまうのである。しかし、湖のように見える黒海の水深は2,000 mを超えており、この深さは世界で最も水深が深い湖であるバイカル湖よりも深く、平均水深もバイカル湖に匹敵するがバイカル湖とは違い、海であるので水は海水である。

 そして、黒海の緯度は札幌市と同等か若干高い程度であるが気温はそこまで低くは無く、周辺部は温暖湿潤気候(降水が十分あり更に偏りが無い, 更に最寒月平均気温はマイナス3~18℃であり、最暖月の平均気温は22℃を超えている気候)か地中海性気候(地中海周辺部で見られる気候, 後で紹介)、ステップ気候(乾燥限界の0.5~1倍の降水量の気候, 半乾燥地域)が主に見られる。

 ここまでは少し話がそれて黒海について書いてきたがここからは地中海について書いて行きたいと思う。

 地中海は黒海と同じように湖に見えるが実際は大西洋とジブラルタル海峡と接しているので湖ではなく海であり、黒海ともダーダネルス海峡と接しているため黒海も湖ではなく海となっている(地中海は大西洋とつながっている, 黒海は地中海とつながっている, よって黒海は大西洋とつながっているので黒海は海である)。そして、地中海の最大水深は5,000 mを超えている上に平均水深も黒海よりも深く、面積も2,500,000 ㎢とグリーンランドよりも広い。

 更に地中海には世界最大の長さを誇る河川のナイル川が注ぎ込んでおり、ナイル川は赤道直下の湖であるヴィクトリア湖を源流の一つとしているので地中海には赤道直下の水が流れ込んでいることとなる。

 また、地中海の緯度は大体東京都と同じぐらいであるので地中海の周辺部(ヨーロッパ側)の平均気温は東京都と似通っているがこちらは大陸に囲まれているので東京都とは降水量の面では全く異なり、こちらのほうが降水量は圧倒的に少ない。

 そのため、地中海周辺部では地中海特有の気候が見られ、この気候は地中海性気候と呼ばれている。この気候は地中海周辺部でしか見られないように見えるが大陸地域の緯度35度付近に見られる気候であり、この気候よりも若干緯度が低い地域の気候は砂漠気候となっている。これは偶然起こっているわけでは無く、気候の関係上そのようになっており、このことについては次章で書いて行きたいと思う。

2. 地中海性気候

 地中海性気候は地中海のヨーロッパ側に見られる気候であり、南側は砂漠気候となっている。

 そして、地中海性気候はどのような気候かというと温帯の一種であり、夏場に降水が少ないという特徴を持っており、以下の条件を満たしていると地中海性気候である。

  1. 最暖月の平均気温が10℃以上である
  2. 最寒月の平均気温がマイナス3~18℃である
  3. 乾燥限界よりも年合計降水量が多い
  4. 降水が多い月が冬にあり、最大降水月の降水量が最小降水月のものの3倍以上
  5. 最小降水月の降水量が30 mm以下

であり、1~3は温帯の条件, そして4,5は地中海性気候の条件となっている。

 ここで注意しなければならないことは5番であり、地中海性気候は夏に降水量が少ない地域であり、冬に降水量が多い地域ではないので5番の条件が無くなると特に夏に降水量が少なくなくても冬に降水量が多いと当てはまることもあり、実際に新潟県の上越市は冬に降水量が非常に多く、最も降水が少ない夏場の降水量の3倍以上もある。そのため、5番の条件が無くなると夏場に特に降水量が少ないわけでは無い上越市が地中海性気候となってしまうので5番の条件が加えられるようになった。

 これにより、上越市は地中海性気候ではなく温暖湿潤気候に分類されている。

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 上越市の雨温図。上越市は最暖月気候や最寒月気候より温帯に属しており、冬場の最大降水月(5月)の降水量が夏場の最小降水月(12月)の降水量の3倍を上回っているが最も降水の少ない5月の降水量が95.7 mmと非常に多く、これでは夏場の降水量が少ないとはとても言えないので地中海性気候ではなく温暖湿潤気候(最暖月である8月の平均気温が22℃以上より)に分類されている。

 また、地中海性気候は亜熱帯のすぐ上(南半球では下)の緯度35度付近に位置している気候であるので平均気温自体は高く、最寒月の平均気温が氷点下に達する地域はまず見られないと言っても過言ではない。

 では、ここからは実際に地中海性気候について書いて行きたいと思う。

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上記は地中海性気候で代表的なローマの雨温図であり、上越市と比較すると全体的に降水量が少なく、特に最も雨が少ない7月(夏場)の降水量は17 mmと砂漠並に少なく、これは30 mmよりも少ない。

 更に最も降水の多い月である11月の降水量は114 mmと7月の7倍近くもあり、合計降水量は798 mmと乾燥限界である334 mmを余裕で上回っており、気温も併せて判断するとローマが地中海性気候であることが分かる。

 このように地中海性気候は降水量が夏場になると極端に少なくなるがこの理由には亜熱帯高圧帯が関係しており、地中海の南側はサハラ砂漠となっている。サハラ砂漠は亜熱帯に位置している広大な砂漠であり、地球基ので発生する巨大な高気圧である亜熱帯高圧帯が年がら年中居座っている。

 そして、亜熱帯高圧帯は季節によって上下をし、夏場になると北上し、冬場になると南下するのでこれに合わせて亜熱帯高圧帯のかかる地域は変化し、地中海性気候では夏場になるとこの亜熱帯高圧帯がかかることになる。

 つまり、地中海性気候の夏場は砂漠化することとなり、そのため地中海性気候よりも低緯度側には砂漠気候が広がっている。

 更に砂漠気候の下側には冬場に降水の少ない熱帯性のサバナ気候が位置しており、こちらは冬場になると亜熱帯高圧帯がかかることとなる。

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亜熱帯高圧帯は季節によって移動をし、夏場の時は砂漠気候(BW)と地中海性気候(Cs)にかかることとなるが冬場になると南下し、サバナ気候(Aw)と砂漠気候にかかることとなるのでこの亜熱帯高気圧がかかっている地域は乾燥することとなる。

 つまり、地中海の中でヨーロッパ側の地域では夏場になるとサハラ砂漠の乾燥の原因がかかるようになるので極端に乾燥をすることになるが冬場になるとかからなくなり湿潤となるためサハラ砂漠のような砂漠にはならないのである。

 勿論、他の地中海性気候でも同じような現象が起きているのでオーストラリア大陸の南部, アフリカ大陸の南部では亜熱帯砂漠-地中海性気候のように分布している。

 以上、地中海についてでした。

 

参考文献 (雨温図)

上越市

http://blog.livedoor.jp/veritedesu/archives/1870933.html

ローマ

https://ja.climate-data.org/location/1185/