DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

偶蹄類にかかるウイルス 口蹄疫

今回は口蹄疫について書いて行きたいと思う。

 

1. 口蹄疫とは

口蹄疫とはひと昔前に日本を脅かしたウイルス性による感染症のことであり、この病気は口蹄疫ウイルスによりもたらされる。

そして、ウイルスは特定の生物に感染するという性質を持っており、大雑把に分けると植物性のウイルス, 動物性のウイルス, 更には細菌性のウイルスなるものも存在しており、細菌性のウイルスの中には病原性の細菌にも感染するタイプのものもある。

つまり、病原菌は動植物に病気をもたらす有害な生物であるがこの病原菌もウイルスに感染するという何とも言えない二重感染が起きており、病原菌が病気になると言う珍現象も自然界では起きているのである。

また、ウイルスは自分自身では増殖することはできないが他の生物の細胞を利用して増殖するという性質を持っており、細胞内に侵入したウイルスは細胞内で増殖をし、最終的には細胞を破壊することで細胞外に放出され、更に他の細胞を用いて増殖するのである。

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ウイルスの生活史は上図のようになっており、ウイルスが増殖するということは細胞が破壊されるということでもあるのでウイルスによる感染症が生じるのである。

また、ウイルスは種類によって適合している細胞が異なり、そのためウイルスには様々な種類がある。

そして、今回紹介する口蹄疫ウイルスは偶蹄類に感染することで有名なウイルスであるが他にもハリネズミや象にも感染することで知られている。

 

ここで、一番問題となっているのが偶蹄類に感染することであり、偶蹄類は別名をウシ目と呼ばれているぐらいであるので当然牛は偶蹄類である。

口蹄疫は牛に感染すると発熱や口周りや蹄の周辺部に水膨れが出るという症状が現れ、子牛の場合だと死亡することも多々あり、成獣でも死亡することが極まれにある。

そして、口蹄疫ウイルスは感染力が非常に強いウイルスとしても知られており、偶蹄類から偶蹄類へはかなりの感染性があるので一匹でもかかると瞬く間に感染するようになっていき、最終的には口蹄疫が非常に広範囲に蔓延することとなる。

ここで、口蹄疫は牛のような偶蹄類に感染すると書いたが偶蹄類は非常に種が多く、牛以外の動物にも数多くの偶蹄類がいる。

牛以外の偶蹄類で最も身近な動物は豚であり、豚も牛と同じように偶蹄類に属している。

そのため、口蹄疫に感染した牛が豚に近づいても感染することになり、更に先ほども書いたように口蹄疫ウイルスは感染力が非常に強いので偶蹄類であれば種が違ったとしても感染が広がることになり、現実にはないと思われるが牛と豚が混合した牧場であったとしても両方の主に瞬く間に口蹄疫が蔓延することになる。

また、牛や豚以外の偶蹄類にはラクダ, シカ, キリン, カバなどがおり、当然これらの動物にも感染するので奈良に行ったときに口蹄疫ウイルスがあると奈良のシカの存続が危うくなったり動物園に行ったときに有った場合は上記の動物が危機に瀕することになる。

そして、偶蹄類は陸上だけに留まらず海にも生息しており、クジラは海に生息している偶蹄類である。

クジラ類は赤道から極地にまで数多く生息しているので万が一クジラが口蹄疫にかかると世界中に口蹄疫が広がると言う悪夢が起こりそうであるが実際にはウイルスは海水にはあまり強くないと考えられているのでたとえ口蹄疫に感染したクジラがいたとしても世界中に口蹄疫ウイルスが蔓延することは無いと考えられる。

このように口蹄疫は生息範囲の極めて広い偶蹄類に感染するが同じ有蹄生物である奇蹄類には感染することは無い。

そのため、奇蹄類である馬が口蹄疫に感染することは無く、馬が口蹄疫になるという心配はしなくても済む。

 

そして、口蹄疫は偶蹄類以外には象やハリネズミに感染するのでこれらの生物は偶蹄類に近縁のようにも見えるが実際にはそこまで近縁ではなく、ハリネズミはある程度は偶蹄類に近縁ではあるが(実はハリネズミはネズミとはそこまで近縁ではなく、ネズミよりかは偶蹄類に近縁な動物である)、象は蹄を有しているが偶蹄類とはかなり遠く、偶蹄類は象よりかは人類に近縁なほどである。

つまり、口蹄疫ウイルスが感染する動物はかなり飛び飛びとなっており、この原因はまだ不明である(あくまで筆者の中での話であるが)。

ここまでは口蹄疫の感染する動物について書いてきたが今度は人が感染した時のリスクと感染経路について書いて行きたいと思う。

 

 

 

2. 人が感染した場合

口蹄疫は偶蹄類などに感染するウイルスで、更に感染力が非常に強いウイルスであるので偶蹄類を主として扱っている畜産業界にとっては非常に嫌なウイルスであるがもし人に感染した場合はどのようになるのだろうか?

口蹄疫ウイルスは人には感染しないと言われているが実は感染をすることもあり、偶蹄類に感染した時と同じような症状も現れるが人には適していないのか重病化することは無く、ましては死亡することなどあり得ないほどである。

そのため、口蹄疫ウイルスが人体に悪影響をなすことはほとんど無く、更に人から人に感染することは無いが人がウイルスの媒体となることはあり、例えば口蹄疫ウイルスの感染していた場合に牛や豚に近づくと感染する恐れがある。

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口蹄疫の感染経路は上図のようになっており、人から人に感染することは無いが人から偶蹄類の感染することはあり、そのため口蹄疫に感染した人は自分に取っては脅威とはならず、偶蹄類に取って脅威となることになる(上図では人から豚に感染する所しか書かれていないが当然人から牛に感染することもある)。

更に口蹄疫は感染力が強いので口蹄疫にかかった牛がいる牧場で口蹄疫に感染した人が別の牧場にいる牛に接触した場合はそこにいる牛たちに瞬く間に感染することとなり、最終的には他の牧場でも口蹄疫が蔓延することとなる。

 

以上のことをまとめると口蹄疫は人類にとっては脅威となることはほとんど無いが媒体になることはあり、媒体になった場合は知らず知らずの内に口蹄疫を感染させることになるので牧場に行った後はきちんと消毒をしなければならない。

まあ、普通は牧場に行くことは非常にまれであり、このような心配をする必要はほとんど無いが万が一の場合に備えて頭の中に入れておいても損はしないと思う。

また、日本の食肉となる主な動物は偶蹄類が中心となっているので口蹄疫が脅威となりうることが多く、他にも羊なども偶蹄類(というよりもウシ科)であるので用心するべきであるが鶏の場合は偶蹄類ではないばかりか鳥類であるので日本の食肉の主となる動物の中では唯一口蹄疫にはかからない(かつてはクジラも主であったが先ほども書いたようにクジラは偶蹄類であるのでやはり鶏が唯一偶蹄類に感染しない動物であることには変わりはない)。

このようにウイルスの中には人類には直接的に脅威となることがほとんど無いが間接的に脅威となるものも数多く存在しており、その点でもウイルスには対策をしていかなければならないと思う。

ちなみに鶏に感染する鳥インフルエンザウイルスは容赦なく人類にも感染するのでこちらは直接的なウイルスと言える。

 

 

 

以上、口蹄疫ウイルスについてでした。