DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

世界最大の半島アラビア 亜熱帯高気圧の影響で乾燥しており...

 今回はアラビア半島について書いて行きたいと思う。

目次

1. アラビア半島とは

 アラビア半島はアジアの中では最も西にある巨大な半島であり、インド半島の西側に位置している。

 また、面積は半島の中では最も広くその面積は3,237,500 ㎢にも及び、これは日本の国土面積の8.6倍にも及ぶ。そして、面積が最も広い半島であると同時に最も乾燥している半島でもあり、大部分と言うよりも半島全体が砂漠気候となっていると言っても過言ではない。

 その理由は半島の緯度が北緯15~30度の範囲に位置しており、この範囲は熱帯から亜熱帯にかけての緯度であり、半分程度は亜熱帯に位置している。そのため、半島の大部分が亜熱帯高圧帯の影響を受けていることになり、亜熱帯高圧帯はその名の通り亜熱帯上空に発生している高気圧のことでこれはハドレー循環とフェレル循環の収束帯による影響である。

 その結果としてアラビア半島は半島全体が砂漠と化しており、亜熱帯は全て砂漠のようにも思えるが同じぐらいの緯度であるインド半島やインドシナ半島は砂漠とはなっておらず降水も十分みられる。

 この理由はモンスーンが影響しているからであり、モンスーンが吹くと降水が十分に発生するのでこれらの半島では熱帯モンスーン気候やサバナ気候, そしてインド半島ではモンスーンの影響が小さいのか弱い乾燥帯であるステップ気候も見られる。

 このようなことがあるのでインド半島やインドシナ半島では砂漠とはなっていないもののアラビア半島ではモンスーンの影響が小さいため、砂漠と化しており、更に亜熱帯(低緯度側は熱帯だが)と言う条件が加わっているので気温も非常に高くなっている。

 アラビア半島は先ほども書いたように北部が亜熱帯に位置している半島であるので南部では太陽が直角に南中することがある上に砂漠は熱しやすく冷めやすいので夏場ともなると熱帯をも軽々と上回るほどの気温となり、半島全体が高温砂漠と化している。高温砂漠とは年平均気温が18℃を上回る砂漠気候のことであり、亜熱帯地方では年平均気温はまず18℃を上回り、更に砂漠による影響で気温がそこ上げされるので亜熱帯砂漠の全てはこの高温砂漠に属していると言っても過言ではない。

 また、高温砂漠があるということは当然低温砂漠も存在しており、低温砂漠はゴビ砂漠のように亜熱帯高圧帯以外の成因で形成された高緯度側の砂漠に見られ、年平均気温も18℃を下回る。そして、ゴビ砂漠の緯度は札幌市と同等であるので気温も低く夜に冷える砂漠と言ったら間違いなくこちらの砂漠であろう。

 以上のことよりアラビア半島は回帰線を挟む形で位置しており、そのため半島全体が亜熱帯高圧帯の影響を受ける上にモンスーンの影響も小さいので世界最大級の乾燥帯となっているのである。

2. アラビア半島の都市の気候

 アラビア半島は亜熱帯に位置しており、更にモンスーンの影響も受けないので半島全体が乾燥している。更に亜熱帯ということは気温も当然高く、多くの地点で熱帯をも上回る気温が観測されている。

 では、ここからはアラビア半島の都市の気候について書いて行きたいと思う。 

2.1 メッカ

 メッカ(Makkah)はサウジアラビアの都市であると同時に世界で最も有名な聖地であり、「~のメッカ」という言い回しがあるほどである。

 そして、メッカの緯度は北緯21.4度ほどに位置しており、この緯度は沖ノ鳥島よりも若干高い程度で更に北回帰線よりも低いので夏至の近くになると太陽が直角に南中し、夏至の時は若干北中するほどである。

 そのため、メッカには多量の太陽エネルギーが注ぐことになり、更に降水が非常に少ない砂漠気候であるため平均気温でさえ赤道直下の国であるシンガポールを上回り、30℃を若干上回るほどである。

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これは以前も用いた事のある雨温図であるがメッカの気温は年がら年中高く、更に降水量も非常に少ない。

 その降水量は年間を通しても110 mm程度とかなり小さく、その上メッカの乾燥限界は430.22 mmであるため、メッカの降水量は乾燥限界の4分の1程度しかないので砂漠気候に分類される(砂漠気候は乾燥限界の2分の1未満の気候であり、アラビア半島のほぼすべての地域はこの気候である)。

 このように書くとメッカは降水が非常に少ないようにも見えるがメッカは夏季に降水が少ないタイプであるので乾燥限界が緩く、アラビア半島の中には更に乾燥限界を下回っている場所もあるのでメッカがアラビア半島の中で特別に乾燥しているわけでは無い。

 しかし、メッカはアラビア半島の中では最も高温の場所の一つであり、これほどの高温である地域は他にはほとんど見られず、熱帯以上に熱い地域である(メッカは亜熱帯砂漠であるが最寒月の平均気温が18 ℃以上なので気温だけだと熱帯であるが)。

2.2 サナア

 サナア(Sanaa)はイエメンの首都のことであり、アラビア半島の中でも特に南に位置しており、緯度は15.3度程度とかなり低い。

 けれども標高は2,300 mとかなり高く、これほど緯度が高いということは気温もそこまで高くならないだろうと推測される。

 そして、以下にサナアの雨温図を示したいと思う。

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 サナアの気温は標高が高いため地表と比較するとかなり低くなっており、年較差の小さい亜熱帯のようになっている。そして、標高が2,300 mもあるため年平均気温は東京や横浜とほぼ同等程度であり、低緯度を感じさせないような気温となっている。

 ちなみにサナアと同緯度程度の標高が低い所では熱帯となるがサナアは標高の高さの影響で年較差の小ささを維持したまま、亜熱帯のような気候となっている。

 次に降水量に着目してみると降水量は冬場にはほとんど無いが夏場になると比較的多くなるのでもしかしたら砂漠気候でない可能性もある。サナアの平均気温は16.2 ℃であり、更に冬季少雨型であるので乾燥限界は608 mmとなる。また、4月にも降水が多いので年中湿潤型と考えた時には乾燥限界は464 mmとなる。

 そのため、冬季少雨型として見なした場合は砂漠気候となるが年中湿潤型として見なした時はステップ気候(半乾燥気候)となり、アラビア半島の中では比較的湿潤であることが分かる。

 このことより、サナアはアラビア半島の中では比較的湿潤な気候とも言え、実際に夏場の降水量は砂漠気候とは言えないほど多いものの東京都などと比較するとやはり少ないと言わざるを得なくなり、更に冬場になると降水がほとんどなくなるのでやはり乾燥している地域である。

2.3 ターイフ

 ターイフ(Ta'if)はメッカと距離的には近く、わずか97 kmしか離れていないが標高は高いためメッカと比較すると気温は別世界のように低く、年平均気温も23℃程しかない。

 そのためターイフはサウジアラビアの中では避暑地として最も有名な都市であり、夏にはリヤドから首都の機能が移り、実質第二の首都と言える場所である。

 そして、雨温図はどうかというと...

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このようになっており、メッカと比較すると気温が相当低く、最寒月の平均気温は15.5℃と18℃を下回っており、更に最暖月の平均気温でさえ30℃を下回っている。

 更に降水量もメッカと比較するとかなり多く、そこまで規則性は見られないが4,5月の降水量が高い傾向があり、年合計降水量は179.3 mmとサナアには及ばないがかなり多くなっている。

 そして、乾燥限界を決めていきたいと思うが降水に規則性が無く、非常に決めづらくなっており、見方によっては全ての場合で考えられるので全て書いて行きたいと思う。

年間湿潤気候の場合は600.8, 夏季少雨気候の場合は460.8, 冬季少雨気候の場合は740.8であるのでいずれの場合でも砂漠気候となり、避暑地と言えども東京と比較すると降水は非常に少なく更に気温も高いので日本人から見るととても避暑地のようには思えないがアラビア半島目線で見てみると気温も低く、降水も比較的ましなほうなので避暑地としては十分機能しているとも言える。

 まあ、空気は若干薄いと思うのでそこは気を付けなければならないが...

 以上のことよりアラビア半島は多少の違いはあるものの基本的にはどの地域でも非常に乾燥しており、更に気温のほうに関しても標高が高い都市でさえ日本と比較するとかなり高いのでアラビア半島は非常に過酷な地域であると言える。

 以上、アラビア半島についてでした。

 

参考文献

2.1 メッカ Wikipedia 3 気候 (メッカの雨温図)

https://ja.wikipedia.org/wiki/メッカ

2.2 Sana'a Wikipedia 2.2 Climate (サナアの雨温図)

https://en.wikipedia.org/wiki/Sana%27a

2.3 Ta'if Wkipedia 5. Climate (ターイフの雨温図)

https://en.wikipedia.org/wiki/Ta%27if