DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

海洋性哺乳類の分類 実は目にすると3目しかいない

今日は海洋性哺乳類について書いて行きたいと思う。

 

1. 海洋性哺乳類とは

海洋性哺乳類とは読んで字のごとく海洋に生息している哺乳類のことであり、有名なものとしてはクジラが挙げられる。

そして、海洋性哺乳類は種は多そうに見えるが実際にはそこまで多いわけでは無く大雑把に分けるとクジラ類, 鰭脚類, そしてジュゴン類の3種類に分類される。

また、一般的にクジラ類と鰭脚類は肉食性であるがジュゴン類は草食性であり、所の多様性はクジラ類>鰭脚類>ジュゴン類となっており、ジュゴン類は絶滅危惧種となっているほどである。

では、ここからはそれぞれの種についての記事に移りたいと思う。

 

 

 

2. クジラ類

初めにクジラ類について書いて行きたいと思う。

クジラ類は今までの記事でも紹介したように牛, シカ, キリン, カバ, イノシシと同じウシ目(偶蹄目)に分類されており、現在ではクジラウシ目(鯨偶蹄目)とされることが多い。

このことはクジラの生態や外見は偶蹄類とは非常にかけ離れており、実際にクジラには蹄はおろか足さえも無いので「偶目」と言う分類に入ることはおかしいようにも見え、かつては偶蹄類に近縁ではあるが偶蹄目ではなく「クジラ目」と考えられていた時期もあった。

けれども遺伝子の解析を行ったところ、クジラは偶蹄類の一種に過ぎないことが分かり、実際に偶蹄類は初めにラクダが分かれ、その後はイノシシ, ウシ,キリンなどがまとめて分かれ、最後にカバとクジラが分かれることになった。

つまり、クジラはクジラ類を除外すると現存する動物の中ではカバに最も近縁な動物ということとなる。

そして、偶蹄類で最も大きな動物は一般的にはカバだと思われがちであるがこの事実より最も大きな偶蹄類はカバではなく、シロナガスクジラということとなり、カバは偶蹄類の中でもそこまで大きくない動物ということになる。

更に地球上に生息する動物の中で現在はおろか過去にさかのぼってもシロナガスクジラよりも大きな動物はおらず、シロナガスクジラはどの恐竜よりも大きいことも同時に意味している。

つまり、歴代の地球上で最も大きな動物は恐竜ではなくクジラ類、更に言うならば牛と同じ目の動物が最大ということになるので偶蹄類が地上最大の動物とも言える。

 

ここまではクジラ類の分類と大きさについて書いてきたがクジラ類は哺乳類であるので当然水中では呼吸が出来ず、海上で行っていることとなる。

つまり、クジラ類は肺呼吸を行っているので陸上でも暮らしていけそうにも見えるが実際に陸上に引き上げられると生きていくことはできず、その理由は以下のようになっている。

  • 海の生活に適した体形を取っている
  • 体重が重すぎて重力でつぶれる

の2点がクジラ類が陸上で暮らしていけない理由となっており、確かにクジラ類の体形は魚のような体形を取っている。

けれどもクジラ類は魚ではなく牛やシカと近縁な動物であり、魚のような形態を取っている理由はその形態が海の暮らしに最適だからである。

このことよりクジラが近縁動物であるカバや牛のような形態を取っていると海での生活には適応できず、逆にこの形態を取っていると肺呼吸にもかかわらず陸地で暮らしていくことは不可能となる。

更にクジラ類の大きさは極めて大きく、この理由は海には浮力が働いているからであり、浮力の大きさの分だけ重力は軽減される。

もし、クジラ類が陸地で暮らしていくならば浮力が働かないので重力で潰されることとなり、当然そのようになったならば内臓レベルの問題となり、結果として死に至ることとなる。

このことよりクジラ類が大きくなった理由は海には浮力が働いているからであり、逆にそのことが陸地で暮らしていけない理由ともなっている。

 

 

 

3. 鰭脚類

次に鰭脚類について書いて行きたいと思う。

鰭脚類と聞くとなんのことだかさっぱり分からないが簡単に言うとアシカやアザラシのような動物のことを指す。

そして、アシカやアザラシは外見を見るとクジラみたいに魚には見えず、むしろ鰭の生えた犬のようにも見える。

実際にアシカやアザラシは犬に近縁な動物であり、犬と同じネコ目に分類される動物である。

ネコ目とは犬や猫、熊やイタチ、ハイエナなどが属している目であり、一般的に肉食動物と言われている哺乳類の殆どがここに属している。

そして、こちらのほうは先ほど書いたクジラとは異なり、比較的分かりやすく、「アシカ=犬に近縁」であることは比較的想像がしやすい。

 

では、鰭脚類は生物学的にはどのようになっているのだろうか?

鰭脚類は生物学的には「哺乳網ネコ目イヌ亜目クマ下目鰭脚類」となっており、猫よりも犬、犬よりも熊に近い生物であることが分かる。

更に鰭脚類を細分化するとアザラシ科, アシカ科, セイウチ科の3種に分類され、この中ではアザラシ科が初めに分化し、アシカ科とセイウチ科が次に分化した形となっている。

つまり、アザラシはアシカやセイウチと比較すると少しだけ遠いこととなる。

 

ちなみにクジラの項ではクジラは陸地では生きられないと書いたが鰭脚類は陸地に上がったとしても死ぬようなことは無く、出産などの時に陸地に上がることもあるほどである。

この理由は犬と比較するとかなり大きいがクジラ類のように極端に大きいわけでは無く、重力で潰されたりはしないからである。

まあ、犬と比較するとかなり大きく、この理由はクジラ類と同じく浮力によって重力が軽減されていることであると考えられる。

 

 

 

4. ジュゴン類

最後にジュゴン類について書いて行きたいと思う。

ジュゴン類はジュゴン目と言われる目に属する動物であり、この目には2科4種しか動物が属していない。

そして、その科とはジュゴン科とマナティー科の2つであり、クジラ類や鰭脚類と比較すると非常に小規模であることが分かる(鰭脚類もクジラ類と比較するとかなり小規模であるが)。

しかし、ジュゴン目は現存する哺乳類の目の中で唯一海洋に生息している動物のみによって構成され、これはほとんどの種が陸上に生息しているネコ目(鰭脚類)やウシ目(クジラ類)とは大きく異なることが分かる。

 

また、ジュゴン類の外見は正直カバのようにも見え、クジラと近縁なようにも思えるが実際にはクジラとはかなり遠く、極論となるがクジラ類はジュゴン類よりも人類のほうに近縁なほどである。

このことは哺乳類の分類分けの話となり、クジラ類が属するウシ目や鰭脚類の属するネコ目、更には人類の属する霊長目は全て北方真獣類に属しているがジュゴン類はここには属していない。

では、ジュゴン目はどこに属しているかというとアフリカ獣上目と言う所に属しており、ここにはジュゴン目以外にゾウ目も属している。

つまり、ジュゴンはゾウと近縁であることとなるが実際にゾウとジュゴンは生物学的にはかなり近いが目単位で見ると異なるので極端に近いと言う訳ではない(クジラ⇔牛, アシカ⇔猫のように目が同じわけでは無い)。

ちなみにゾウ目もジュゴン目と同じように種の数が極端に少なく、更には絶滅の危機に瀕しているという点でも共通している。

 

 

 

以上のことをまとめると

  • クジラは牛と同じ目で特にカバに近縁である
  • 鰭脚類は犬や猫と同じ目に属しているが熊に特に近縁である
  • ジュゴン類はクジラ類や鰭脚類とは全く異なった生物であり、人類のほうがクジラ類に近縁であるほどである
  • ジュゴン類は哺乳類の中で唯一海洋種のみで形成されている
  • 海洋性の哺乳類はウシ目(偶蹄目)、ネコ目(食肉目)、ジュゴン目の3種だけで構成されている

 

以上、海洋性哺乳類についてでした。