DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

二酸化ケイ素とは? 名前は似ているが二酸化炭素とは大きく異なる

今回は二酸化ケイ素について書いて行きたいと思う。

二酸化ケイ素と聞くと二酸化炭素のようにケイ素原子に酸素原子が2つ結合した分子を想像しがちですが実際には異なり、軽量な分子は形成していない。

では、どのような形状かと言うと...

 

1. 二酸化ケイ素と二酸化炭素

二酸化ケイ素の話をする前に二酸化炭素について書いて行きたいと思う。

二酸化炭素は炭素原子が中心にあり、その炭素原子に酸素原子が2つそれぞれ二重結合で結合した分子形態を取っている。

そして、二酸化炭素は軽量な分子であるため、分子同士に働く分子間力はかなり弱く、常温では気体で存在しており固体(ドライアイス)にするためには温度をマイナス77℃にまで下げなければならない。

ドライアイスは分子同士が分子間力で結合した固体であるためかなり脆く、ドライアイスは少しの衝撃でも簡単に割れてしまうほどである。

 

では、ここからは二酸化ケイ素について書いて行きたいと思う。

二酸化ケイ素は名称だけ見ると二酸化炭素の炭素原子がケイ素に置き換わったようにも見え、ケイ素原子に酸素原子が2つ二重結合で結合した分子のように思える。

更に、ケイ素の原子番号は14であり、炭素と同じ14族元素であるのでますますこの形態を取っていてもおかしくないとも感じられる。

しかし、このような形態を取っていると分子量が二酸化炭素よりも大きいため、二酸化炭素よりかは昇華点(場合によっては沸点)は高く、より固体になりやすい分子になると思えるがこの分子よりも分子量が大きく、更に似たような形態を取っている二酸化硫黄が気体であることを考えると二酸化ケイ素分子が常温で液体, または固体の状態であるようには考えられない。

けれども現実に存在する二酸化ケイ素は固体の状態を取っており、また融点も1,650 ℃程度と鉄の融点をも上回っている。

仮に二酸化ケイ素が二酸化炭素のような分子であるとすると融点がこんなにも高くなることはまずありえず、このことより二酸化ケイ素が二酸化炭素のような分子形態を取っているようにはとても思えない。

また、二酸化ケイ素は非常に硬い固体であり、ドライアイスのように分子同士が分子間力で結合した結晶の場合だと硬くなることはまずありえないため、この点から見ても二酸化ケイ素が二酸化炭素のような分子を形成しているようには思えない。

では、二酸化ケイ素はどのような形態を取っているかと言うと...

 

 

 

2. 二酸化ケイ素の正体

二酸化ケイ素が仮に二酸化炭素のような分子であるとすると非常に脆い上に常温では固体でいられるわけがないので二酸化ケイ素の形態は二酸化炭素とは全く異なることが伺える。

では、どのような形態を取っているかと言うとケイ素原子と酸素原子が交互に結合した巨大分子となっている。

この巨大分子は二酸化炭素のように分子量が一定ではなく、様々な分子量の結晶が存在するので分子式で表すことはできず、酸素とケイ素の電荷から求められた組成式を用いることとなる。

組成式は分子で表すことが出来ない物質に使われるのものであり、例えば塩化ナトリウムのNaClもナトリウムイオン1つと塩化物イオン1つからなっているのでNaClは分子ではなく式量で表されている。

二酸化ケイ素の場合は酸素の電荷はマイナス2、ケイ素の電荷はプラス4であるので電荷がゼロになるにはケイ素が1つに対して酸素が2つ必要となるために組成式はSiO2となっており、これは先ほども書いたように単に組成比を表したものであり、分子の形態を表したものではない。f:id:DS930810:20180113111726j:plain

二酸化ケイ素は名称こそ二酸化ケイ素とケイ素と酸素2つが結合した分子のようにも思えるが実際には二酸化ケイ素はケイ素1つに対して酸素が2つある巨大分子のことであり、単に組成を表しているだけである。

つまり、二酸化炭素と二酸化ケイ素は共に「二酸化」が付くものの意味的には大きく異なることが伺える。

 

また、このような形態を持つ分子のことは「共有結合結晶」と呼び、非常に硬い固体であるという特徴を持っており、二酸化ケイ素以外にはダイヤモンドが代表として挙げられる。

ちなみに分子結晶も分子であるが故に共有結合を持っているがあちらは分子同士が共有結合で結びついていないという違いがあり、原子全てが共有結合で結びついた結晶とは異なる。

 

そして、二酸化ケイ素の結合はケイ素と酸素が交互に結合した形態を取っていると書いたがケイ素を中心に4つの酸素原子が結合した正四面体構造をユニットとし、このユニットが組み合わさった形態を取っている。

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このように書くと組成式はSiO4となるようにも思えるが酸素原子は2つのケイ素原子に共有されているためケイ素原子には0.5個分の酸素原子が4つ結合していると見なせるためにケイ素原子1つに対して酸素原子は2つ結合していると見なせる。

 

一見すると二酸化炭素と二酸化ケイ素は同じように見えるが実際には全く異なった形態を取っており、二酸化ケイ素の場合は酸素原子とケイ素原子が巨大分子を形成している形態を取っているので二酸化炭素よりもずっと頑丈で融点も高いのである。

 

 

 

以上、二酸化ケイ素についてでした。