DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

地球の気候の分類 後編

今回の記事は前回の記事の続きであり、冷帯, 寒帯について書いて行きたいと思う。

 

3. 冷帯とは

冷帯は亜寒帯とも呼ばれることもあり、一般的にはこちらの呼ばれ方のほうが有名ではあるが今回は冷帯と書いて行きたいと思う。

冷帯は温帯よりもさらに高緯度の地域で見られる気候であり、日本では東北地方や北海道でこの気候となっている。

そして、冷帯の定義は比較的わかりやすく

  • 最寒月の平均気温がマイナス3℃以下
  • 最暖月の平均気温が10℃以上
  • 十分な降水がある

であり、温帯との違いは最寒月の温度がマイナス3℃以上か以下だけである。

つまり、最暖月の上限は特に定まっているわけではないため極端な話をすると最暖月の温度が50℃であっても最寒月の気温がマイナス3℃下回っていれば冷帯と定義されることとなる。

勿論最暖月が50℃の地域は世界中を探し回ってもどこにもなく、もしあったとしても現在の地球の地軸の傾きを考慮したら冬場になっても気温が下がらないためこのような地域はありえないが...

このことより冷帯であっても夏場の気温は高いこともあり、冷帯である北海道の夏の気温は温帯であるロンドンのものよりも高温となっている。

 

そして、冷帯も細分化がされており、大きく分けると

  • 亜寒帯湿潤気候(Df)
  • 亜寒帯冬季少雨気候(Dw)
  • 高地地中海性気候(Ds)

となっており、ここで亜寒帯と言う言葉を用いたのは気候の訳語が亜寒帯となっているためであるが筆者はとある理由があって亜寒帯と言う言葉は使いたくない。

この理由については後に語っていきたいがここからは一応亜寒帯と言う言葉を使っていきたいと思う。

 

3.1 亜寒帯湿潤気候

亜寒帯湿潤気候は年間の降水量の格差が小さい気候であり、DwやDsの条件を満たしていなければ一応この気候に分類される。

そして、温帯の時は更なる分類は省略したが亜寒帯の場合は重要であるため書いて行きたいと思う。

その分類方法は最暖月の温度を考慮するものであり、

  • 最暖月の平均気温が22℃以上はa
  • 最暖月の平均気温が10~22℃であるかつ10℃以上の月が4カ月以上の時はb
  • 最暖月の平均気温が10~22℃であるかつ10℃以上の月が3カ月以下である上で最寒月の気温がマイナス38℃~マイナス3℃までの時がc
  • 最暖月の平均気温が10~22℃であるかつ10℃以上の月が3カ月以下である上で最寒月の気温がマイナス38℃以下の場合がd

と分類され、aの気温は比較的高く、dの気温は異常なまで低いことが分かる。

このこともあり、冷帯であっても場合によっては後述する寒帯よりも気温が低くなることもあり、「亜寒帯」と言う言葉を避けたい理由は亜寒帯の意味には「寒帯には及ばない」と言うニュアンスがあるからである。

また、大体わかったと思うが最暖月の気温が22℃以上であるかつ最寒月の気温がマイナス38℃以下の地域は存在しないことが分かり、存在するには地球の地軸をもっと傾ける必要がある。

ここまでのことをまとめると冷帯は寒いというよりも極端な気候と言え、夏場の気温が上がるか(a)冬場が極端に寒くなるか(d)の地域も存在する。

比較的極端ではないのはbかcではあるが...

 

3.2 亜寒帯冬季少雨気候(Dw)

今度は亜寒帯冬季について書いて行きたいと思う。

亜寒帯冬季少雨気候は読んで字のごとし冬季に雨が少ない気候であるがこの気候の冬季は異常に気温が低くなるために正確に言うと雪が少ないと言い換えたほうが正しい。

そして、夏の気温は比較的上がる地域が多く、この時期には雨が多く降る。

このため、Dwの定義には寒帯の定義に加えて

  • 夏場の降水量が多い
  • 最小雨月降水量が最大雨月降水量の10倍以上

と言う条件が加わる。

つまり、Cw気候の冷帯バージョンであるが冷帯と言う条件が加わっているためにより過酷なものとなっている。どれほど過酷かと言うとこの気候に当てはまっている地域には寒極(地球で最も低温の場所)も含まれており、オイミャコンと言うロシアに位置する結構有名な村がこれに含まれている。

オイミャコンはDwd(Dwの中で最も気温が低い)に分類されているが夏場の気温が意外なほど上がり、最暖月平均気温はせいぜい6℃程度ではあるものの最高気温は30℃をも超えることさえもある。

そして、夏場の気温はそこそこではあるが問題なので冬場の気温であり、平均気温がマイナス38℃を下回る月が5か月ほどもあり、最低気温がマイナス70℃をも下回る時さえもある。

つまり、オイミャコンの年較差は場合によっては100℃以上もあることとなるため、世界一極端な地域と言っても過言ではない。

このことより、やはり「亜」寒帯と言う言葉はふさわしくないと思う。

 

3.3 高地地中海性気候(Ds)

この気候はDwとは逆に冬場の降水量が多い気候である。

この気候は非常に珍しい気候であり、その名の通り、標高の高い地域程度にしか見られない。

そして、地中海と書いているように地中海性気候の最寒月平均温度を単純にマイナス3℃以下にしただけである。つまり冷帯の条件に加えて

  • 冬場の降水量が多い
  • 最小雨月降水量が最大雨月降水量の3倍以上

と言う地中海性気候の条件が加わる。

勿論この気候にも最暖月平均気温の分類でさらに細分化ができるがこの気候自体が稀であるために使われる機会はないと言っても過言ではない。

 

ちなみに南半球には冷帯は存在しない。

 

 

 

4. 寒帯

最後に寒帯の話について書いて行きたいと思う。

寒帯と聞くと非常に寒いイメージがあるが実際には「気温の上がる時期が無い」と言ったほうが正しい。

この理由は熱帯では年がら年中太陽が高い角度で照り付けるが寒帯の場合だと逆に太陽の角度が非常に低くなるために太陽からエネルギーが十分に受け取れないからである。

寒帯は非常に高緯度に位置しており、白夜も存在するが太陽の角度が非常に低い上に冬になると太陽が全くでなくなるため、冬の気温低下を夏の太陽で補えず、結果として年がら年中気温が低い状態となる。

このため、寒帯の定義は気温の上がる時がない条件であるために

最暖月の平均気温が10℃以下である

のみであり、降水量, 及び最寒月の平均気温については特に条件が無い。

つまり、最暖月の平均気温が10℃より低ければたとえ最寒月の平均気温が最暖月と同じであっても寒帯に定義されることとなる。

寒帯の定義は気温が上がらないことであり、気温が極端に低いことではないからである。

そして、寒帯の場合は最暖月の気温によって2通りに細分化される。

 

4.1 ツンドラ気候(ET)

ツンドラ気候は寒帯の中でもましな気候のことであり、最暖月の平均気温が0~10℃の場合にこの気候に定義される。

つまり、最暖月の平均気温がプラスであればこの気候に分類されるが最寒月については特に定義はされてないので場合によってはこちらのほうが後述する氷雪気候よりも最寒月は寒い場合もある。

 

4.2 氷雪気候(EF)

氷雪気候は「氷雪」と書いているように最暖月の気温でさえ0℃に達さない気候のことである。

つまり、最も暖かい月の時でも氷点下であるので太陽の角度が極端に低い両極にしかこの気候は存在せず、南極大陸とグリーンランドがこの気候の代表例である。

グリーンランドは島ではあるが世界最大であるので実質「北極大陸」とも呼ぶことができ、グリーンランドの内陸部では平均気温が最暖月でも0℃を超えることは無い。

また、降水量はこれらの地域では非常に低く、非常に乾燥をしているが寒帯には降水量の定義はないので普通に寒帯として扱われている。

 

 

 

5. 乾燥帯

最後に乾燥帯について書いて行きたいと思う。

乾燥帯のアルファベットはBであり、熱帯と温帯の間に主に分布をしている。

世界には乾燥している緯度が2通り存在しており、一つは回帰線から緯度30度の地域であり、そしてもう一つは先ほど書いた極地である。

極地の場合は降水量については定義がなされていなかったが回帰線と緯度30度の地域では降水量が定義されているため、極端に降水量が少ない地域では熱帯にも温帯にも当てはまらない。

この気候こそが乾燥帯であり、乾燥する地域は主に緯度が20度代の所であるためにもし乾燥をしていなければ気温は熱帯と温帯の間ぐらいとなるためにBが当てはめられている。

そして、熱帯, 温帯, そして冷帯の所で「十分な降水量がある」とあいまいに書いたがこの降水量とは乾燥限界に起因する。

乾燥限界は結構ややこしいためここでは省略するが簡単に書くと「一般的な樹木が生育するのに必要な最低限の降水量」のことであり、この乾燥限界を下回る気候こそが乾燥帯である。

この乾燥帯も降水量によって細分化がなされ、

  • 乾燥限界の半分の降水量~乾燥限界の降水量までがステップ気候(BS)
  • 乾燥限界の半分未満の降水量が砂漠気候(BW)

である。

また、寒帯では無いと言う条件もあるために最暖月の平均気温が10℃以上でなければならない。

 

以上が気候についてでした。