DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

木星は太陽になれるのか? もしなれたとしても重力が...

今回は木星と太陽の関係性について書いて行きたいと思います。

よく、木星は太陽になりそこなったという話を聞くが実際に太陽と木星の質量は1,000倍以上も違うために太陽とは程遠いようにも見えます。

しかし、中心核で核融合を起こすためには意外に質量は必要ではなく...

 

1. 木星と太陽の質量

木星は太陽系最大の惑星であり、直径は地球の11.2倍もあり、質量も318倍ほどもある。

そして、この質量は太陽と木星を除いた全質量の合計値よりも重く、木星の質量の大きさがうかがえる。

二番目に質量の大きい土星は地球の95倍程度の質量しか無い上に距離も遠いので地球に及ぼす影響は木星とは比較にならないほど小さく、木星と比較すると巨大な環が見られる以外にはそこまで注目度は無い。

しかし、これほど大きな質量を持っているのにも関わらず、太陽の質量の1,000分の1の質量もないので太陽とは違い中心核で核融合を起こすことも無く、太陽の光を反射することで地球から観測することが出来る。

 

また、木星の組成はガス惑星であるために地球と言うよりも太陽に似ており、木星の質量の内81%以上が水素を占めている。

水素がここまで多いと密度も非常に小さな値になるように見えるが実は水の1.36倍もの密度があり、普通の水素ではこれほど大きな密度になることは到底考えられない。

このことは木星の内部構造に関係してしており、木星の外層部は厚い大気に覆われており、大気の下には液体水素の層が広がっている。

そして、液体水素の層も非常に厚く、この時点で非常に高温高圧の状態となっており、さらにその下は液体金属水素と言う状態となっており、温度と圧力はさらに過酷なものとなっている。

液体金属水素の層を抜けると地球のような岩石の核が存在しており、この核の質量は天王星と同じぐらいの質量を有し、非常に高温高圧である。

ここまで書くと分かるが木星に含まれている水素の状態は気体の水素とは大きく異なり、液体や水銀のような液体金属のようになっているために密度が非常に高く、木星の密度は総合的には水を上回っています。

また、木星の表面重力は太陽と比較すると非常に小さいが同じガス惑星である土星と比較すると非常に大きく、土星の表面重力はあれほどの巨体にもかかわらず地球を若干上回るほどしか無いが木星の表面重力は地球の2.5倍近くもある。

この重力は非常に影響力が強く、小惑星帯に大きな影響を及ぼし、地球にさえも影響を及ぼしているほどである。

けれども中心核で核融合を起こすほどの質量は無く、核融合を起こすには現在の質量の13倍以上の質量が必要となる。

 

 

 

2. 褐色矮星

褐色矮星とは天体の一つであり、木星のような巨大ガス惑星と太陽のような恒星の中間的なものである。

そのため、褐色矮星は惑星でもなく恒星でもない天体であり、「褐色矮星」というカテゴリーに分類される。

さて、ここまでは褐色矮星と言う天体が存在するということを書いたが褐色矮星とはどのような天体かと言うと中心核で核融合を起こしたことはあるが持続させることが出来ず、現在は淡い光を放ちながらどんどん冷えて言っている天体のことである。

太陽のような恒星は中心核で水素が核融合反応を起こし、莫大なエネルギーと共にヘリウム4に変換しているが褐色矮星の場合は中心核で軽水素を核融合反応させるほどの質量を有していない。

ここまで書くと惑星と変わらないように見えるが実は水素を核融合させるほどの質量は有しており、重水素は軽水素と比較すると核融合を起こす条件が緩いために木星の13倍も質量があれば核融合を起こすことが出来る。

けれども重水素の存在比は軽水素と比較すると非常に小さいため、核融合を継続させることは難しく、恒星のように長期間の核融合を持続させることはできない。

つまり、褐色矮星も恒星のように輝くことはできるものの長期間輝くことはできずに宇宙の年齢から見るとあっという間に冷え切り、核融合停止後は熱い惑星のようになってしまうために当然ではあるが時間が経てばたつほど暗くなっていく。

恒星と言う天体は軽水素で核融合を持続できる天体であるため、褐色矮星は恒星、つまり太陽に分類されることは無く、木星の13倍程度の質量では太陽になれるとは到底言えない。

では、どれほどの質量があると恒星と言えるようになるかと言うと...

 

 

 

3. 恒星の下限

木星は現在の13倍の質量があると中心核で重水素による核融合を起こすことが出来るが重水素の存在比は非常に小さいために輝き続けることはできない。

つまり、これでは太陽と言える状態ではなく、軽水素で輝き続けるには質量がもっと必要ではあるがその質量とはどれぐらいであるのだろうか?

その答えは木星の75倍であり、太陽の8%ほどである。

これほどの質量があると中心核でようやく核融合反応を継続させることが可能となり、恒星と言えるような状態となる。

けれども質量的には本当にギリギリであるのでやっとのことで核融合を起こしている状態とも言えるために太陽と比較すると非常に暗い天体になってしまう。

では、どれほど暗いかと言うと太陽系からわずか7.7光年先にあるウォルフ359と言う天体を例に取っていきたいと思う。

この天体はアルファケンタウリ、バーナード星に次ぐ全天で3番目に太陽系と近い恒星系であり、しし座の方向に観測することが出来る。

観測できると言っても非常に暗い恒星であるので地球からの明るさはわずか13.5等程度であり、太陽はこの恒星から見て1.7等星程度に見えるため、太陽と比較しても非常に暗い恒星であることがうかがえる。

この明るさは太陽の5万分の1にも満たないため、太陽:リゲルの光度比よりもさらに小さいこととなる(リゲルの明るさは太陽の5万倍強)。

では、この恒星の質量はどれぐらいかと言うと太陽の9パーセント程度であり、本当にギリギリの質量である上に木星の100倍の質量すらない。

そして、直径はと言うと22万キロ強と木星の1.6倍程度しか無く、非常に小さいが密度は相当なものとなる。

何故かと言うと巨大ガス惑星が褐色矮星になると縮んで行くため、質量が増えれば増えるほど直径が小さくなるという逆転現象が起き、質量が木星の75倍に達した際に軽水素の核融合を引き起こし、ここでようやく膨張するからである。

つまり、ウォルフ359はギリギリの質量であるが故に大きさが縮まってからほとんど伸膨張することは無く、そのために密度が大きくなっているのである。

 

要するに、木星の質量が現在の95倍程度、つまりウォルフ359の状態となった時は太陽は連星系となり、重力の影響は大きくなるために軌道はかなり変わってしまうものの木星が明るく見えるかと言うとそこまでは明るくはなく、もし距離が現在の木星の最接近時と同じだとすると満月よりかは若干暗い程度の明るさでしか見えない。

 

これより木星が現在の75倍以上の質量となると恒星になることはできるがこのようになると第二の太陽が出るものの重力のほうに影響が出てしまうために太陽の運動や地球の軌道も大きく変わるために気候が安定することは無くなると考えられる。

 

以上、木星が太陽になるには...の記事でした。

 

 

 

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