DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

近隣の恒星 エリダヌス座εとくじら座τ

今回は近隣に位置しているのにも関わらずそこまで目立たない恒星について書いていきたいと思います。

 

1. SETIと近隣の恒星

いきなり話が飛んでしまいますが地球外に生命体がいるかどうかについては長年議論されており、1960年に地球外の恒星系に高度な文明を持つ生命体がいるかどうかの調査がなされました。

その名をSETI(Search for Extra-Terrestrial Intelligence)と呼び、日本語だと地球外知的生命体探査と言い、くじら座とも掛け合わせております。

 

そして、地球外生命体を調査するためには当然恒星系を調査することとなり、天文学者たちはある2つの恒星系に着目しました。

その2つの恒星とはエリダヌス座ε星(イプシロン)くじら座τ星(タウ)であり、これらの恒星は太陽とかなり近く、エリダヌス座ε星は10.5光年とプロキオンよりも近く、くじら座τ星は11.9光年とプロキオンよりかは遠いもののアルタイルと比べるとかなり近いです。

しかし、これらの星はあまり聞きなれず、地球から見ても大して明るい星ではありません。

その理由はこれらの星は太陽よりも暗く、エリダヌス座ε星は太陽の4分の1強、くじら座τ星は太陽の半分弱程度の明るさしかないからです。

つまり、これらの星から太陽の見ると地球から見たこれらの星よりも明るく見えるわけです。

そして、冒頭にSETIをくじら座とも掛け合わせたと書きましたがくじら座τ星は

「Tau Ceti」と呼ばれており、「くじら座の」を意味するCetiと掛け合わせております。

 

そして、このSETIの概要を簡単に言いますと目的の恒星系から地球に向けての電波が検出されているかを調べるものであり、1960年に行った際には両恒星系から特に何も検出されませんでした。

その後もあらゆる恒星系に対して行ったがまだ異星人らしき電波は送られていないそうです。

一説によると生命体を持つ恒星系は800光年おきにあると言われており、更に高度な文明を持つ、地球と連絡手段が同じである恒星系がある確率は格段に下がるため、最も近い知的生命体が存在する恒星系でも数千、あるいは数万光年離れているといっても過言ではないでしょう。

生命体がいる惑星のことはさておき、今回はこのエリダヌス座ε星とくじら座τ星について書いていきたいと思います。

 

 

 

2. エリダヌス座ε星

エリダヌス座ε星は太陽系から10.5光年ほどにある小さな恒星(103万キロ程度)であり、肉眼で見える恒星の中ではリギル、シリウスに次いで近い星であり、日本からでも観測が可能な恒星であります。

しかし、元の明るさが太陽の28%しかないので地球から見た明るさはお世辞にも明るくはなく、せいぜい3.73等星にしかすぎません。

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位置はオリオン座の西側であり、オリオン座の西には明るい星が無いため見つけることはかなり困難であり、正直観測向けの恒星ではありません。

 

そして、エリダヌスε星から太陽を観測すると...

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へび座の方向に輝く2.36等星として見え、へび座の恒星の中では一番明るく輝いております。

そして、画像の右側には地球から見て4番目に明るいアルクトゥルスが輝いており、へび座の星座線の北端にはかんむり座α星ゲンマがぎりぎりへび座に入り込む形で輝いております。

この星は地球から見たら2.25等と2.36等よりも明るいがエリダヌス座ε星から見ると距離が若干遠くなるため太陽よりかは暗くなります。

ちなみにエリダヌス座ε星からみて一番明るい星はシリウスであり、地球から見たものよりも明るく見えます。

 

また、エリダヌス座ε星には惑星と小惑星帯が確認されており、惑星は木星に似たものが中心星から5億キロ程度の所を公転しており、小惑星帯は中心星から4.5, 30億キロ程度のところに位置しております。

そして、地球型惑星は現在のところ発見されておらず、例え木星型惑星に衛星があったとしても中心星とは離れすぎているため生命体の見込みは現在のところありません。

仮に地球と同じ太陽エネルギーを受けたいならば中心星から8,000万キロほどまで接近しなければなりません。

 

ちなみに固有名も一応ありサディラ(Sadira)と言います。

 

 

 

3. くじら座τ星

くじら座τ星のほうはエリダヌス座ε星よりも1.5倍ほど明るく、直径も108万キロと若干ではあるがエリダヌス座ε星よりも大きいです。

また、恒星としては全天最近星であるリギルケンタウルスB(リギルの伴星)に似ており、絶対等級は5.68等であります(リギルBは5.71等)。

そして、地球からの距離は11.9光年ほどであり、地球から見た明るさは3.50等とエリダヌス座ε星よりも明るいがそれでも観測が容易とは言えません。

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恒星の位置としてはくじら座は秋の星座であり、τ星は決して観測しやすい位置にある恒星ではなく、エリダヌス座ε星と同様に観測向けの星ではありませんが近くにディフダ(β星, 画像右下の明るい星)があるためそれを手掛かりにすればよいです。

 

そして、くじら座τ星から太陽を観測すると...

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うしかい座の方向に2.64等星として見え、すぐ近くにはアルクトゥルスが0.56等星として輝いています。

また、アルクトゥルスと太陽の間にはムフリッド(η星)が輝いており、この星とアルクトゥルスは太陽系と比較的近い位置にあるため地球から見たものと比べるとだいぶ暗く見えます。

そして、太陽はうしかい座の中ではアルクトゥルス、イザール(ε星)に次いで明るい星として観測され、2等星ではないもののアルクトゥルスが近辺にあるので観測することは容易になると考えられます。

ちなみにくじら座τ星はシリウスと若干距離を隔てるためにシリウスではなくカノープスが全天で一番明るく見えます。

 

そして、くじら座τ星はエリダヌス座ε星よりも太陽に似ている星であり、太陽と同様に惑星系を形成しており、こちらは中心星に比較的近い所で観測されており、最低でも4つの惑星があると考えられています。

更にこちらはエリダヌス座ε星のものとは異なり、地球と同じ岩石型惑星であり、確認されている中では3番目に近い惑星が地球と比較的似ている環境ではないかと考えられております。

3番目に近い惑星は中心星とは8,048万キロ程離れており、くじら座タウ星の光度から逆算すると表面温度が過剰になると考えられるものの大気の量や反射率によっては地球に似たような環境になると考えられてもいます。

また、この惑星は地球の4倍も重く、仮に地球と同じ密度であると表面重力は地球の2倍となり、地球の生命体にとっては過酷なものになり、移住するには難しいと思います。

けれども生命体が存在する可能性は0%に限りなく近いと思いますが全く否定できるわけでもなく、くじら座τ星の年齢は58億歳と太陽よりも昔から存在しており、更に軽量の天体であるため寿命も太陽よりかは長く、生命体がいても全くおかしくないのです。

このようにくじら座τ星はエリダヌス座ε星よりも太陽に似ている上に惑星系も形成されているため生命体にとっては比較的有利とも言えます。

 

ちなみに固有名はドゥレ・メントル(Durre Menthor)と言います。

 

 

 

参照記事です

www.rigelultragiant.com

 

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