DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

マンガン電池とアルカリ電池の違い 電圧は同じだが

今回は乾電池について書いていきたいと思います。

乾電池とは使い捨ての電池のことであり、一次電池とも呼ばれています。

そして、代表的なものにマンガン電池とアルカリ電池があるのでこの2つはどう違うのかを書いていきたいと思います。

 

1. 一次電池とは

電池には2つの電極(正極、負極)が存在しており、この電極の電位(電気的な位置,高いところから低いところに流れる)が異なることで電気を流すことができる構造をしており、2つの電極の間には電解液と呼ばれる電気を伝えるための物質が入った液体が存在しています。

この電解液と電極が組み合わさることで電気を流すことができ、負極、正極同士をつながない限り電気が流れることは無く、電気をためておけるように見えるために電池と呼ばれています。

 

そして、電池が電気を流している時は当然化学反応が起こっており、この化学反応には電気の流れの向きを変えることによって逆反応を起こせるものも存在します。

電気を流している反応のことを放電、

そして、逆反応が起こっている状態のことを充電と言い、充電が可能である、つまり逆反応が起こり何回か繰り返し使えるものを二次電池、そして、一方的な反応(放電のみおこる)しか起こらないものを一次電池と呼びます。

 

要するに一次電池は一方的な反応しか起こらず一回きりの使用となります。

そして、乾電池は一次電池であり、そのため一回使い切ると二度と使うことはできません。

 

逆にリチウム電池は二次電池であり、充放電を繰り返すことで何度もしようかとなるが当然限界があり、限界を超えると使うことはできません。

例を挙げるとするとニンテンドーDS以降の充電器が挙げられます。

(ゲームボーイ以前は乾電池なので一次電池)

 

 

 

2. 乾電池の違い

乾電池は一次電池であり、一回使うと二度と使うことができないがどのような反応が起こっているのでしょうか?

 

初めにマンガン電池について書いていきたいと思います。

 

2.1 マンガン電池

マンガン電池の正極には二酸化マンガン、負極には亜鉛が使われており、電解質には塩化亜鉛、または塩化アンモニウムが用いられています。

そして、どのような反応が起こっているかと言うと...

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このような反応が起こっており、電気が流れるときは正から負に流れるが電子は負電荷であるので負極から正極に流れています。

そして、この反応によって大雑把に言うと正極は二酸化マンガンが還元されてMnOOHが生じ、負極ではZnがイオン化してZn2+に酸化されます。

簡単に書くと...

正極 : MnO2 + H+ + e- = MnOOH

負極 : Zn Zn2+ + 2e-

 

この反応は逆方向には進まないため正極にはMnOOHがたまっていき、負極の亜鉛は溶解していき、そのため段々と電位が下がっていきます。

そして、最終的には電位が1.5 Vから0.9 Vぐらいまで下がり、この時点で電池の使用は不可となります。

 

 

ちなみにマンガン電池の利点は

  • 価格が安い
  • 休み休み使うと長持ちする
  • 電解液がそこまで危険ではないので万が一液漏れをしたとしても被害が小さい

 

しかし、欠点もあり

  • 電池の寿命が短い
  • 大きな電力で使い続けると液漏れを起こす可能性が高くなる

などが挙げられます。

 

では、アルカリ電池はと言うと...

 

 

2.2 アルカリ電池

アルカリ電池の正極には亜鉛、負極には二酸化マンガンが使われています。

あれっ? マンガン電池と同じではないか?

と思った方もいると思いますが実は電極はアルカリ電池とマンガン電池は同じであり、違いは電解質にあります。

では、電解質は何かと言うと水酸化カリウムであり、水酸化カリウムは強アルカリ性であるので、これがアルカリ電池の名称の由来となっているのです。

 

アルカリ性とは水溶液中の水酸化物イオンが水素イオンよりも多い状態のことであり、塩基性とも言います。

そして、水酸化物イオンの量が水素イオンの量を圧倒している状態を強アルカリ性と呼びます。

 

そして、どのような反応かと言うと...

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反応はマンガン電池の時と比較するとやや簡単な反応に見え、電解液中には水素イオンはほとんど存在せず、膨大な水酸化物イオンが存在するので水酸化物イオンが中心となって反応が進みます。

そして、この反応によって大雑把に言うと正極は二酸化マンガンがMnOOHになると同時に水酸化物イオンが生じ、負極ではZnが水酸化物イオンと反応して酸化亜鉛になると同時に水酸化物イオンが消費されます。

簡単に書くと...

正極 : MnO2 + H+ + e- = MnOOH

負極 : Zn + 2 OH-ZnO + H2O + 2e-

 

やはり正極にはMnOOHがたまっていき、負極にはZnOがたまっていくことにより電圧が下がり、最終的には使用不可となります。

 

 

ちなみに利点は

  • 寿命が長い
  • 容量がマンガン電池と比較してかなり大きいため長時間の使用が可能である
  • 電圧が下がりにくく、パワーが大きい

 

欠点は

  • 価格が高い(最近は比較的安い)
  • 液漏れした時、強アルカリ性のため大変危険

などです。

 

 

 

3. 使用方法

アルカリ電池とマンガン電池は電極こそ同じものの電解液が違うために反応や性質が異なり電池の反応は電解質が重要であることが分かります。

 

そして、電解質が違うことにより最終生成物が異なるのでこのことが寿命や性質を分けていると考えられます。

 

 

では、どのような状況の時に使えばいいかと言うと

マンガン電池の場合は

  • 少ない電力で動く
  • 短時間だけ使う

時に有利なので

  • 懐中電灯
  • リモコン

などを用いるときに使うべきであり、また液漏れした時に比較的安全なので子供用のおもちゃにもこちらを優先したほうが良いです。

 

そして、アルカリ電池の場合はと言うと

  • 大きな電力を必要とするもの
  • 長時間使いたいとき

が良いので

  • 電動歯ブラシ
  • ラジコンカー

等が良いと思います。

ラジコンカーはおもちゃですが電池に触れることは少ない上に長時間かつ大きな電力を必要とするためこちらが優先されます。

マンガン電池のラジコンカーだとすぐ電池切れになると思うし...

 

 

ちなみにアルカリ電池とマンガン電池を同時に使うと性能の違いから故障につながったり液漏れが発生するので同時に使うことはNGです

また、新品な電池と古い電池を一緒に使うこともNGであり、たとえ同じ電池でも中身の状態が違うのでやはり故障や液漏れにつながる危険性が高いです

 

 

このように乾電池はただ種類が異なるのではなく、性質も全くの別物なので用途にあわした使い方をしなければなりません。