DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

赤道では全星座が見れるが1年中見えるものは無い そして高緯度では

今回は世界で見える星座について書いていきたいと思います。

日本は北半球に位置しており、北緯は東京都で35度41分に位置しているので南にある星座(南十字星など)を観測することはできないが逆に北斗七星を観測することはできます。

そして、地球は自転をしているので季節や時間によって見える星座は変わってきますが緯度によっては一年中見える星座も存在します。

 

 

 

1. 緯度によってどの星座が見えるのか?

東京都で南十字星を観測することはできないがその理由は地球が球体であるからであり、ある位置よりも下にある星座は地球の常に反対側にしか位置しなくなります。

地球の地軸は北極点と南極点を貫いており、地軸が回転(便宜上は)することによって自転をしております。

そのために緯度が重要となっており、恒星の緯度(赤緯と言う,北だとプラス、南だとマイナス)がある数値より小さくなるとどのような位置にいたとしても観測をすることができなくなります。

その時の下限は北半球ならば

北緯-90度より小さい赤緯

 

南半球ならば

90度-南緯より大きい赤緯

 

となり、例えば北緯36度の地点では

36-90=-54度以下の星は見えず

南緯46度の地点では

90-46=44度以上の星が見えなくなります

 

南十字星で最も南にあるα星は赤緯がマイナス63度6分、

最も北にあるγ星は赤緯がマイナス57度7分であるので

α星を見るには北緯26度54分以下、γ星を見るには北緯32度53分以下ではなくてはならず、東京都では南十字はおろか南十字の一部さえも見ることができないのです。

実際に南十字全体を見るには北緯26度54分以下、つまり沖縄本島(ほぼ北緯26度)程度まで南下しないといけないのです。

一応熊本ぐらいにまで南下すれば一部が見え始めますが...

 

 

ここまでは星座の下限について書きましたが見えない星座があるということは逆に一年中見える星座も存在します。

北斗七星なんかはそうであり(正確にはη星は東京都では一年中見えないが)、こちらも緯度によって定められています。

北半球では

90度-北緯より大きい赤緯

 

南半球では

南緯-90度より小さい赤緯

 

となり、例えば北緯36度の地点では

90-36=54度以上の星は一年中見え

南緯46度の地点では

90-46=-44度以上の星が一年中見えることとなります

 

ここで北斗七星の星について考えると最も南に存在する星η星の赤緯は49度19分であるので北斗七星全体を一年中見るには北緯40度41分より北に行けばよろしいのです。

 

逆に南十字星が一年中みたいならば最も北にあるγ星(赤緯マイナス57度7分)が一年中見える南緯32度53分より南に行けばよろしくなります。

 

このように高緯度になればなるほど見えない星座の範囲は広くなりますが逆に一年中見える星座の範囲も広がります。

極端な話をすると北極点では赤緯がプラスの恒星は全て一年中観測が可能となるが逆に赤緯がマイナスの星は一年中観測が不可能になります。

南極では言うまでもありませんがその逆となります。

赤道では一年中見えない星は無いものの逆に一年中見える星もありません(北極星は地平線すれすれにしか見えないが...)。

 

 

ちなみに、天の赤道上(赤緯0度)に近い星はどの位置からも観測しやすいが逆に言えば一年中見ることは実質不可能となります。

天の赤道に近い星はミンタカ(オリオンの三つ星の1つ)、サダルメリク(みずがめ座の主星)、わし座θ星、おとめ座ζ星等が挙げられます。

 

 

 

2. しかし、実際に見える星は

ここまで書いた内容はあくまで地球の起伏がゼロであり、更に丸裸であるかつ空気が無い状況での話であるので実際には若干状況が異なります。

いうまでも無いが地球には非常に小さいものの起伏があり(エベレストなど、地球の直径と比較してもほとんど起伏が無いと見なせるが一応ある)、建築物も多く、更には空気もあるので若干ではあるものの上限が前後します。

 

高い山に登ると星が見える範囲が広がるため、緯度的には見えない位置に存在する星でも観測をすることは可能になり、全天で二番目に明るいカノープスも緯度的には仙台では観測をすることはできないものの標高が高いところでは観測をすることが可能となります。

 

逆に建築物が存在すると地平線が見えなくなるため本来なら一年中見える北斗七星も地平線に近づくときになると観測をすることが困難になります。

 

また、空気の影響によって地平線近くの星の色が本来より赤っぽく見えたり、星が瞬いて見えるよう(本来星は瞬かないが空気があるせいで瞬いて見える)になる等の影響もあるので宇宙空間で見る星空と地球上で見る星空は大きく異なります。

 

このようなこともあるので緯度だけで見える星を決定することができず、標高などの影響も大きく関係し、最も星空が観測できる条件は標高が高いかつ建築物が無い状態であり、都会から遠い(光害が無い)と言う場合であります。

標高が高いと空気も薄くなるのでなおさら...

 

 

 

3. 余談

恒星は6等星(6.5等星)までしか見えないと一般的には認識されているものの条件さえよければ7等星あたりまで観測することが可能となっております。

 

都会の星は3等星が限度と言われているが郊外に行くと4等星、そして山奥など人の住んでいない所だと6等星まで観測することができ、

南アメリカ大陸の国、ボリビアにあるウユニ塩湖では視力が良ければ7等星も観測できると言われています。

まあ、ウユニ塩湖は南緯20度ほどなので北極星は観測できないが...

 

 

また、これは有名ですが実は昼にも星空はきちんとあるが太陽が明るすぎる(太陽以外の恒星で一番明るいシリウスでも太陽の128億分の1の明るさ程度)ために見えないだけであり、夏の昼間にはきちんとオリオン座が空に輝いているため日食が起きると夏の昼にオリオン座を観測することができます。