DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

地球以外の惑星に移住するのは難しい 惑星の大きさや恒星との距離が...

 地球という惑星は恒星も良し、惑星も良しであるので生命体には適していますが実際に他の惑星に移住するとなると難しいと思います。

 そして、今回は他の惑星系に移住することの難しさとその説明をしていきたいと思います。

目次

1. 惑星の問題

 地球の重力加速度は9.8 m/s2であるが当然ではあるが他の惑星の場合だと違い、重力加速度は惑星の質量の1乗に比例し、惑星の半径の2乗に反比例する。

 つまり、惑星の形状、密度が現在と同じ場合に半径が半分になると重力も半分になるわけである。

 半径が半分になると体積は8分の1、要するに質量も8分の1になり、中心との距離が半分になることで加速度は4倍になるが質量が8分の1になるために総合的な加速度は半分となる。

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 つまり、小惑星の重力は無いに等しく、更に地球のような巨大惑星よりも小惑星のほうが数的にも圧倒的に多いので地球のような岩石惑星の存在数自体少なくなる。

 更に言うと地球型惑星の質量が増えすぎると木星や天王星等のガス惑星となり(天王星は氷惑星と言われているが)、当然地面が無いため生命体は育たなくなる。

 これより地球型惑星になるためにはある程度の質量幅が必要となってくる。

 更に質量が岩石惑星の範囲に入ったからと言っても重力加速度が小さい(水星、火星等)と地球に帰れなくなり(地球に帰ると重力で立てなくなるため)、逆に大きすぎるとその惑星の重力に耐えられなくなる。そのため、地球に似た大きさか小さい場合だと密度が大きく反対に大きい場合だと密度が小さくなければならない。

 実際に火星と水星の密度は大きく異なり、水星のほうがかなり小さいのにも関わらず重力加速度は相当似ている。

 そして、地球型巨大惑星の発見が時折報告されているが仮に地球の2倍の直径の惑星の場合だと密度は地球の半分(アルミニウム程度, 冥王星や小惑星だともっと小さい)でないと地球と同じ重力加速度にはならず、逆に半分の大きさだと地球の倍の密度(銀よりも大きい, このような惑星の発見例は無い)が必要となる。

 更に小さな岩石天体(小惑星, 準惑星)には低密度なものがあるが低密度を必須とするのは大きい惑星のほうであり、このような惑星で低密度が確定したものは今のところは無い。

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 このグラフは重力加速度9.8 g/s2を維持するための直径と密度の関係図である。

 直径が小さくなると密度が上がっていくがこのような高密度の惑星の発見例は無く、逆に直径が大きくなると密度も非常に小さくなっていくためにこちらも実現不可能である。

 以上のことより、密度の問題上、地球とかけ離れた直径の惑星の重力はあまり良いとは言えず、地球と直径が似た惑星が最も地球と重力が近くなるのである。

2. 恒星の問題

 次に恒星について考えていきたいと思う。太陽の質量は1.989×10の30乗 ㎏、地球との距離は平均149,600,000 ㎞であるので一年は365日となっている。1年というのは公転周期と同等であり、地球の公転周期は1年である。

 そして、実は公転周期は中心星の質量と距離で決まっており、その理由は中心の恒星の力があまりにも強いために他の天体の影響をほとんど受けないからである。

 また、軌道が楕円軌道の場合と円軌道の場合だと周期も大きく異なるが楕円軌道の場合だとまず生命体は生まれないのでここでは円軌道について考えていきたいと思う。円軌道を描いている場合には中心恒星から受ける力は公転速度の速度の2乗に比例し、距離の1乗に反比例するようになる。

 しかし、これでは計算が出来ないので、ここで新たな物理量を導入したいと思う。その物理量とは角速度であり、単位時間(1秒)あたりにどれほどの角度を移動したかを表す指標である。

 この時、考える角は度数ではなく、ラジアン(radian)という量を用い、1ラジアンとは弧の長さが円の半径と等しくなる時の角度のことで大体57.3度であり、単位は無い。例えば円の周囲は半径の2π倍であるので360度は2πラジアンとなる。

 そして、角速度は速度を半径で割ったものであり、ω(オメガ)で表記され、単位は時間の逆数(/s)となる。また、円軌道の加速度は次の形で表される。f:id:DS930810:20170910152304j:plain

 

 つまり、加速度は半径と角速度の2乗の積で表され、万有引力による加速度はGM/r^2なので角速度は次のように表わすことができる。

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 このように角速度が質量や軌道半径とどのような関係があるかが分かったので今度は公転周期を出していきたいと思う。角速度は1秒間に何ラジアンの角度を移動するかを表したものであり、1周するということは2πラジアン進むということなので周期は2π/ω(秒)と表わすことができる。

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 公転周期は軌道半径の1.5乗に比例し、中心星の質量の0.5乗に反比例するため、実際に地球の公転周期を算出するとほぼ1年となり、この計算は正しいことが分かる。

 

 では、この式を用いて他の天体の惑星の公転周期を出していきたいと思う。

 初めにケンタウルス座αAがもしB星から影響を受けないかつ地球と同等のエネルギーを受ける箇所に惑星が存在していると仮定する。ケンタウルス座αAの光度は太陽の1.52倍より地球と同じエネルギーを受けるには太陽-地球間の1.233倍の距離、質量は太陽の1.1倍なので公転周期は大体1.3年となる。

 これなら何とかなりそうだがアルタイルの場合だと太陽の11倍の光度、1.79倍の質量より4.52年となり、1年が今の4倍以上になってしまう。

 更にシリウスの場合だと7.4年、カノープスだと430年にも及び、カノープスは超巨星だから論外としてもアルタイルクラスでも相当1年が長くなるので現実的ではなく、ケンタウルス座αA当たりがまだましと言える。

 しかし、逆に低質量星ともなると1年は短くなり、エリダヌス座ε星だと154日、グリーゼ710(136万年後に太陽に1.1光年まで迫る太陽の0.6倍の質量の星)だと1か月程度と非常に公転周期が短くなる。

 このように太陽とかけ離れた恒星となると1年の長さがめちゃくちゃになるので地球上の生物だと適応できなくなるため、恒星のほうも太陽に似た星ではないといけなくなる。

 他にも惑星と恒星との距離以外にも恒星の性質、寿命、惑星の配置等様々な問題があるため他の惑星に移住すること自体が非常に難しいことである。

 以上、地球以外の惑星の問題についてでした。