DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

北極星ポラリス 実はそんなに明るくない?

趣味が天文なので天文系の記事が多いですがそこはご了承して下さい。

そして今日書きたい記事は北極星についてです。

実は北極星は大して明るい恒星ではなく、全天でも50番目ぐらいでしかないのです。

しかし、距離は比較的遠くにあり、絶対等級は明るめです。

では、順を追って書いていきたいと思います。

 

1. 弱い超巨星

先ほど書いた通り、北極星は距離が遠く433光年も太陽系から離れています。

この距離はシリウス(8.6光年)の50.4倍も遠く、1等星以上の星でこの星よりも遠い星はデネブ(1411光年)、リゲル(863光年)、アンタレス(557光年)、ベテルギウス(497 or 642光年)の4つだけで、残りの17個は北極星よりも近くに位置しております。

 

また、地球から見た明るさは1.97等とそこまでは明るくなく、北極星よりも明るい星は案外多いものの極端に暗いわけではなく、肉眼で余裕で観測できる明るさです。

まあ、有名過ぎるから1等星と勘違いされやすく、2等星の中での知名度はぶっちぎりの1位であることは間違いないが...

 

そして、気になる絶対等級はマイナス3.64等とかなり明るい分類に入っており、超巨星と言ってもよい明るさだと思います。

しかし、他の超巨星は北極星よりも明るい星が多く、リゲルの明るさは北極星の22倍近くもあり、同じ超巨星でも明るさは大きく異なります。

まあ、リゲルは超巨星界でも相当上位に来る化け物だが...

また、リゲルほどではないものの全天で二番目に明るいカノープス北極星よりも余裕で明るく、6倍強の明るさを持ちます。

 

このように北極星は超巨星ではあるものの超巨星界では比較的小さな星であります。

まあ、あくまでも超巨星界での話であり、普通の恒星とは比較にならないほどの明るさだが...

質量は太陽の6倍程度であり、超巨星でありながら超新星爆発を起こすこともなく、寿命を終えた時は白色矮星化します。カノープスやリゲルは超新星爆発を起こしますが...

また、直径は太陽の44倍程度であり、表面温度は太陽と同等です。

f:id:DS930810:20170819190604j:plain

直径の面に関してもカノープスやリゲルよりも小さく、表面温度も低いですがそれでも太陽を圧倒するぐらいの直径を持っています。

Sol=太陽、Polaris=北極星

 

もし、北極星を1等星として観測したいならば349光年以内に近づけばよいです。

 

ちなみにカノープスの位置に北極星を置いたらデネブ(1.25等)と同等の明るさである1.24等で見え、リゲルの位置に置くとギリギリ3等星程度の明るさにまで下がります。

リゲルは偉大だ...

 

とまあ、北極星は非常に明るい恒星だがリゲルやカノープスと言った超巨星と比較するとかなり小さい星であることが分かります。

 

 

 

2. 実は北極星北極星ではない?

これを書くと信じがたいように見えますが北極星は正確には北極星ではありません。

北極星と言うのは天の北極、つまり地球の地軸の北側の延長上に見える恒星のことであり、地球から見ると一切動いていないように見えます。

けれどもポラリス(ここからは固有名のポラリスで記載する。まあ、意味はまんま北極星だが)は極めて天の北極の近くに位置する明るい恒星であり、正確には若干天の北極からはずれているのです。

なので、ポラリスも地球から見て若干動いているように見えます

 

ポラリス赤緯(天文学上での緯度、真の北極星は90度に位置する)は89度15分51秒であり、44分程度ずれています。

ちなみに分は度の60分の1であり、秒は更に60分の1であり、3,600分の1度です。

まあ、1度もずれていないのでほぼ動いていないと見なせるが...

 

実は北極星は地球の歳差運動と言う運動のおかげで年々変わっており、約26,000年周期で変化しております。

まあ、恒星も移動しているのでいつまでも同じ位置にいるわけではないためポラリスはやがて、永遠に北極星ではなくなります。

 

ちなみにりゅう座αのトゥバンポラリスよりも天の北極に近づいたことがあり、一番北極星に近づいた恒星ということで有名です。

まあ、地球から見た明るさは3.64等程度であり、正直言うと暗くとても目印としては使えそうにないが...

ちなみに二番目に近づいた星はポラリスです。まあ、肉眼で観測できる星の中での話ですが...

肉眼で見えなければ北極星とは言えません。

この2つだけが1度以内に接近しております。

 

他にもベガが11,000年後に北極星に近づき、非常に明るい北極星になりますが極端に近づくわけではなく、結構動き回ります...

f:id:DS930810:20170819193524j:plain

トゥバンは暗く、ベガは遠い。やっぱりポラリス安定だ。

(歳差による北極星の変遷、Wikipedia参照)

 

とまあ、北極星は移り変わり、真の北極星と言うのはしばらくは出ない模様です。

 

 

 

3. じゃあ、南極星は?

北極星があるなら当然南極星もあるはずだ!

そう思っている人も少なからずいるようですが現在の所、南極星と呼べる星はありません

何故なら地軸の南極側の延長線上には明るい恒星が存在していないからです。

 

まあ、無理やり言うとはちぶんき座σ星と言う星が現在天の南極に最も近いです。

しかし、地球から見た明るさは5.42等しかなく、とても見えるような恒星ではありません。

更に天の南極からは2度ほどずれており、ポラリスよりも大きく移動します。

まあ、見えなきゃ意味がないが...

 

ちなみにこの星は実際にもあまり明るい星ではなく、地球からの距離が281光年と大体南十字座β星程度離れているためにここまで暗くなります。

絶対等級はベガを若干下回り、今後全天最輝星となるたて座δ星と言う星と性質が似ています。変光型も同じだし...

まあ、たて座δは今は非常に暗い上に名前も無いが...

 

ちなみに名称は一応つけられており、ポラリス・アウストラリスと言い、意味は南の極星です。

じゃあ、ポラリスポラリス・ボレアリスか...

 

当然ではあるが天の南極も動いており、偽十字星のアスピディスケ(りゅうこつ座ι)が将来かなり天の南極に近づくようです。明るさも2.25等もあるからこの星こそ南極星になるのでは...

あとほ座δ(1.96等)も相当近づきます...

 

ちなみにカノープス南極星と呼ばれることがあるが大して天の南極には近づきません。