DS930810のブログ

筆者は自然や自然現象に関心が相当あるので自然に関する記事(天文, 地理, 生物)を書いていきたいと思います。かつては1日2記事を適当な時間に投稿していましたが今のところは午後6時に1記事投稿する形にしています。

夏の大三角形、実は45年ほど前には四角形になっていた?

一番最初の記事では夏の大三角形の話をしましたが実は45年ほど前にはある恒星の光度がかなり増して一時期だが夏の大四角形になった時期がありました。

今日はこのことについて書いていきたいと思います。

 

1. 夏の大三角形周辺部の星

夏の大三角形周辺には比較的明るい恒星があり、四角形を作れそうなところに輝く星もあります。

その星とはこぐま座α星ポラリスへびつかい座α星ラス・アルハゲペガスス座ε星エニフの3つです。

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参照 : summer-triangle | Travel Arkansas Blog

URL : https://www.arkansas.com/blog/post/march-bnm-hobbs-state-park-star-parties/summer-triangle-2/

 

これらの星は2等星であり、ポラリスは1.97等、ラス・アルハゲは2.08等、そしてエニフは2.39等で、あまり明るい星とは言えないものの同星座中では最輝星です。

ちなみにポラリスは北極星であり、アルタイルの向こう側にあります。

 

では、これらの星はどのような恒星かを大雑把に書いていきます。

ポラリスは北極星であり、図鑑とかでよく見るように非常明るい恒星で、超巨星に分類されています。表面温度は太陽と同等か少しだけ高い程度であり太陽を遠くから見ると北極星のように見えます。まあ、北極星と太陽の明るさは月とスッポンぐらいなのだが...

ラス・アルハゲはそこまで明るい恒星ではなくシリウスよりも若干明るい巨星です。まあ、巨星と言ってもシリウスみたいな主系列星と大差はないですが...

そしてエニフは北極星と同様に超巨星でありますが北極星よりも大規模な恒星であり、更に非常に年を取った恒星であるために不安定であり、不規則に変光しています。実はベテルギウス、アンタレスに次ぐ明るさのほぼ確定で超新星を起こしそうな赤色超巨星であるが知名度が低いのは地球から見た明るさが暗い上にベテルギウスやアンタレスと比較すると小規模だからと思います。

 

とまあ、大体想像がつくと思いますが45年前に明るくなった恒星とはエニフのことです。

 

 

 

2. 死期が迫る超巨星エニフ

かつて異常な増光により、夏の大四角形の一員になったエニフとはどのような恒星なのでしょうか?

この星は現在の所は2.39等と3等星に近い2等星だが1972年ごろには0.7等とアルタイルを若干凌ぐ明るさになったことがあります。

逆にある時期は3.5等と相当暗くなった時期もありましたが現在は2.4等前後と比較的安定しています。

 

先ほども書いた通り、この星は超巨星であり、非常に強大な光度を持っています。

距離も689光年とかなり遠くの位置にあり、ベガやアルタイルを軽く凌ぎます。

まあ、それでもデネブの半分も離れていませんが...

その距離にあって2.39等で輝いているので本来の明るさも相当明るく、現在の絶対等級はマイナス4.24等もあります。

また、0.7等星の時期の絶対等級はマイナス5.92等もあり、あの明るいことで有名な?カノープス(マイナス5.6等)を凌いでいます。それでもデネブのほうが余裕で明るいが...

 

何故こんな変光が起こるかと言いますとこの星は死期が迫っている恒星であり、スペクトルタイプはK2Ⅰbと言う表面温度がかなり低く(KはMの次に低い、アンタレス,ベテルギウスはM型)、更にⅠ型(超巨星)なので巨星よりも圧倒的にエネルギー量が多いからだと推測されています。

しかし、現在は不規則だが変光もわずかであり、比較的安定しています。

また、死期が迫ると書いたがベテルギウスやアンタレスと比較するとまだ先であり、今すぐ超新星爆発を起こすわけではありません。

正直デネブのほうが先に起こすと思いますが...

 

 

 

 

 

3. 他の恒星の変光

実はエニフ以外にも変光した恒星は数多くあるみたいだが有名どころとしては銀河系最強の恒星と言われているηカリーナ(りゅうこつ座η星)があります。

この恒星は1840年ごろにマイナス0.8等星となり、同星座のカノープス(マイナス0.72等)を凌ぎました。

しかも驚くことにこの星は7,500光年と異常に遠いところにあり、この時の絶対等級はマイナス12.6等に及んだ模様です。

この光度はリゲルの100倍を軽く凌ぐほどであり、超新星爆発を起こしたとも考えられました。

しかし、超新星爆発ではなく、異常質量星による疑似的超新星であることが判明した模様です。

ηカリーナはLBV(Luminous Blue Variable)と言う恒星界のトップに属する天体であり、現在は4.4等星程度にとどまっています。

 

地球から見た恒星の異常変光は強大な星によって起こる模様みたいです。